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批評想草
三作目A
■この作品の問題点

 この作者さまは二次創作イラストを扱っていらっしゃいました。そのため、確立した世界観を引用した場合の描き方について傾いた批評となりました。

 二次創作を含む、創作という世界には、必ず独自の世界観が存在し、キャラクターには必ず存在の理由があります。そしてそれがかけがえのない魅力なのです。それを潰してしまう描き方は好ましくありません。
 どうしてその場所にいて、どうしてそのポーズをとって、どんな感情を抱いているのかをイメージし、また、見ているものにそのイメージを想像させる。こうしてようやく、魅力は生まれます。

 魅力を作れるようになったら、魅力を生かすためのテクニックが必要となります。たとえばそれは、周囲を囲む岩山の強固さを描くことであったり、キャラクターの装飾品の色合いを描くことであったりします。

 ですがこのとき、世界観を表すためにイラスト集を模倣する……というのはおかしな行為です。そんなことをするために描くのでは、二次創作をする意味はなくなります。作者様が描かなくてもいいじゃないか、という話になる。それでは意味がないのです。

 そのため、今度は「独自の感性」が必要となります。「この色だからこの素材」なんていう約束は捨てなければなりません。

 とまぁいろいろ書きましたが、普通の方はあまり意識しなくとも大丈夫かもしれません。この作者さまはプロ志望だったので細かく指摘しました。
 プロを目指す心意気はとてもすばらしいことですが、それに伴った努力が見当たらなければ鼻で笑われてしまうだけです。己の絵を描かなければ、ましてや背景を描かなければ、消え去るどころか相手にされない世界なのですから。

 作品への愛だけじゃだめ! ってことです。


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