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批評想草
一作目@
■コミック系イラスト

 豪奢な色合いのコミック系イラストです。

■批評
 鮮やかにかつダイナミックに色を使っているので、イラストとしてとても迫力があります。タッチも、荒々しい魅力があります。勢いのある作品たちだと思います。

 ですが、まったくもって基本が出来ていません。

 骨格どうの、色合いがどうのといった批評、それ以前の問題で、イラストの基盤としてあるべき力が殆んどみうけられないです。

 今のあなたが知るべきなのは、自分の作品を作り出すことではなくて、己の土台を組むことではないか、と思います。

 今回は批評はしません。今の状態で批評をしても、混乱をまねくだけで成長に繋がらないと思うからです。
 これを機に、イラストの基本をある程度身に付けてください。

 でもいきなり、基本を身に付けてと言っても、混乱するばかりと思います。

 ですから今回は、あなたの年齢、イラストの製作時間・枚数を考慮した上で、基本を身に付けるための練習方法を書きます。
 オーソドックスな方法なので、知っていらっしゃるかな、と思うのですが、よろしければ試してみてください。

@線画の模写

 線画を使うイラストレーターの作品を一枚選び、それをまるまる模写をしてください。

 絵は、丸、真っ直ぐな線といった図形的な要素が多分に含まれているものが良いです。
 描くときは、寸分も狂わなければ狂わないほどよいです。自分はコピー機だと思いながら描いて下さい。

 自分の絵を殺すことにならないか、と疑問を抱くかもしれませんが、これは目と指で線を正確に捕える・図形をバランスよく描くといったことの練習になります。


Aスケッチをする

 鉛筆をもって、身近にあるものや人を大まかな形でスケッチをして下さい。あなたは人間をよく描かれるようですから、人間をメインにスケッチするとよいと思います。

 紙はなんでもよいです。普段なにげなくみているものの最確認するだけなので。

 ただし、描くときは線ではなく光と陰として描くよう心がけてください。なぜ線ではいけないかといいますと、この世の中は曖昧な光と陰で出来ていて、イラストにあるような線なんて、本当は存在しないからです。

 これは、物質をよりリアルに、他人に伝えるための練習となります。
 慣れたら、今までスケッチしたものを何も見ずに描いてみてください。少しはリアルになったと思えたら成功です。

@Aを繰り返しつつ、イラストを描いていけば、だんだんと基礎的な画力がついてきます。
 そうすれば、頭の中に描かれたイラストがよりよい形で紙の上にトレース出来るようになってくるはずです。「こんな絵を描く予定では…」とガックリすることも少なくなります。

 最後に、一番試してほしいことを。

Bたくさんのライバルを作る

 仲間、ではなくてライバルをもつ。これが、巧く良い絵を描けるようになる最高の方法です。
 顔も知らないプロの方でもなんでもよいです。年齢が近い、理想の絵を描いているなど、どのような条件でもかまいません。とにかく、一番ライバル意識が燃えそうな誰かをライバルとすることが大事です。
 ライバルを持つことで、人は闘争心ややる気を高め、よりよい作品を産むための努力しようという気持ちになれます。また、客観的に自分の絵をみるキッカケにもなります。
 イラスト投稿雑誌にライバルを見付け、投稿するというのも、よい体験へと繋がると思います。雑誌に掲載されると、激励を受けたような気持ちにもなれので、有効です。

 以上の事柄は全て、やりすぎるということはないので、じゃんじゃん試し、続けてみてください。早い人で数日位には、良い意味の変化がみられます。

 今回の批評は、批評とは言えない形になってしまいましたが、もしあなたがまた依頼をされた時は、細かく指摘したいと思います。
 土台造り、頑張って下さい。


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あきゅろす。
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