絶チル小説 C 一方その頃、葵と紫穂は、待機室で学校の宿題を行っていた。 勉強が不得手な薫が居ないため、事が捗るところもあるのだが、それでも難しい問題にぶつかり、動きが止まることがある。 葵「…ここ解らんなぁ…。紫穂、この問題なんやけど…。」 紫穂「その問題なら、私も解らないのよね…。」 葵「そうか…。……あ…。」 葵は周囲を見渡そうとしたが、すぐ我に返り、動きを止めた。 その一瞬の挙動を見て、紫穂は葵が何をしたかったのかを理解し、どこか冷たげに指摘した。 紫穂「葵ちゃん…今「智尾くん」って思ったでしょ?」 葵「そ、そんなわけ…!…って言いたいとこやけど、当たりや、紫穂。」 見事に葵は図星を刺された形となったが、大きな否定をせずに、その挙動を認めた。 紫穂「大丈夫よ葵ちゃん、私も同じこと思ったわ。」 葵「し、紫穂…。」 しかし、紫穂も同じ考えをしていたことを認め、それ以上葵のことを咎めなかった。 [*前へ][次へ#] [戻る] |