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絶チル小説
J
そして智尾の言い分を聞いた上で、紫穂は回答を述べた。






紫穂「…事情と理由はだいたい分かったけど、そんなことぐらいで…。」



紫穂は諦めて他を当たるよう示唆しようとしたが、そこで智尾は珍しく食い下がった。



智尾「どうしても調べて欲しいんだ!頼れるのはお前だけだ……頼む、紫穂!」

紫穂「…!」






置かれている立場を知りたい…たったそれだけのことではあるが、必死な表情にも見える智尾。

バベル内での、気丈な振る舞いや、気を使いながらの生活には、それなりにストレスが掛かっていることを物語っていた。






それを感じ取った紫穂は、とある行動に出た。









紫穂「…まぁ、別に構わないわよ。」



紫穂は智尾のために、智尾に対しての他人の評価を調べることを了承した。






ところが紫穂の考えは、それだけに留まることはなかった。






智尾「ほ、本当か!?じ、じゃあ…」

紫穂「そのかわり、それなりの報酬はいただきたいところね。」

智尾「ほ、報酬…?いや、それって…」



その言葉に、智尾が返答する前に、紫穂は間髪入れずに話し続けた。



紫穂「サイコメトリーで情報をかき集めるってことは、下手したら、私にスパイ容疑が掛けられて、チルドレン解散、バベルも危うい立場に追い込まれる…なんてことになるかもしれないくらいの事よ?そのくらいの報酬ね。」

智尾「え…。」



紫穂の言い分は合っている。



子供と言えども、どんな情報も逃さない超度7のサイコメトラーが、任務外で情報収集を行うことは、まず無いこと。



それを行うということは、同時にリスクも背負っていることになる。






紫穂「前言撤回は認めないから、楽しみにしてるわね〜♪」



それだけを言い放った紫穂は、スキップしながらその場を去っていった。



智尾「あ…おい紫穂…!…むむぅ…どうしよう……。」



智尾にとっては、優秀な情報源を得たものの、その対価である後悔の念の方が強かった。

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あきゅろす。
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