絶チル小説
D
そんな寸劇(?)の後にも、続々とバベルのメンバーがやってくる。
明「失礼します。」
初音「します!」
桐壺「おぉ来たかね、ザ・ハウンド。」
ザ・ハウンドは、幼なじみであった宿木明と犬神初音で構成されたチーム。
お互いに別々の合成能力を持っている。
宿木明の能力は、精神感応を変形発動させる「リプレイス」。自分以外の動物に意識を乗り移し、自由に操ることが出来る能力である。
一方犬神初音の能力は、念力や催眠能力などを組み合わせてできる「メタモルフォシス」。自分の体を狼に変身させる。
宿木家と犬神家は、昔からの主従関係があり、初音の世話は明がやっている。
食いしん坊で、尚且つ本能的に行動したりする初音に手を焼いている、いわゆる苦労人である。
桐壺「…では、こちらはザ・ハウンド。先輩の特務エスパーだよ。」
智尾「宮野智尾です。よろしくお願いします。」
明「オレは宿木明。よろしくな。」
智尾は明に手を差し延べ、2人は挨拶代わりの握手を交わした。
初音「………。」
その光景を、初音は黙って見ていた。
そして黙っている初音にも、智尾は手を差し延べた。
智尾「はじめまして、宮野智尾です。よろしくお願いします。」
握手を求め、初音に手を差し延べる智尾。
初音「あ〜〜〜〜……」
すると初音は手を差し延べず、代わりに口を開いた…。
ガブッ
そして気付くと智尾の手は、初音に噛まれていた。
智尾「い……」
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