絶チル小説 I 智尾「…と言われたものの…なぁ…。」 どうしても腑に落ちない智尾は、谷崎とナオミの関係について考えながら廊下を歩いていた。 待機室からは、トイレに行くと言って出てきた。 智尾心の声(…今は紫穂はいないな…。しかし梅枝さんが強い人だって言っても…、それにいくら谷崎さんが主任とは言っても、どっちもあれはないよなぁ…。バベルの人って、軽い性格の人が多いのかな?) 智尾はナオミの心配はもちろんだが、同時に谷崎のセクハラぶりと、バベルの体裁についてまでも考えていた。 智尾「ふぅ…。」 用足しを終え、トイレを出た。 ナオミ「あら、智尾くん?」 智尾「あ…。」 またしても偶然ナオミと遭遇。 智尾「あ、えっと…その…えと…」 どんな言葉を掛けて良いか分からず、智尾は1人で動揺した。 ナオミ「…ふふ…ありがとう、智尾くん。」 智尾「え…」 ナオミは智尾の気を察して、口を開いた。 ナオミ「私の事を心配してくれてたんだね?…でも正直言うと、私の周りにはあんまりそういう人もいないから、少し嬉しいかな…。」 智尾「あ、…いえ、そんな…。」 ナオミは照れ隠しに笑顔を見せ、対する智尾は、変に緊張してしまい顔を赤くしていた。 [*前へ][次へ#] [戻る] |