絶チル小説
K
あまりにも口ごもる2人に、流石に智尾も痺れを切らした。
智尾「お前達なぁ…、そういう自分勝手な行動をしたら、こうやってオレや紫穂だけじゃなく、皆本さんやバベルの方々の迷惑にもなるんだぞ。パトロールはオレ達の仕事なんだから、しっかりやれよ。」
智尾は2人の仕事を倦怠しているともとれるこの行動に、少し怒った。
それに言い訳するように、薫が口を開いた。
薫「い、いや…何て言うかさ…、どこをどうパトロールしていいか分からなくて…さ。」
智尾「ほぅ…、そうか。」
薫が理由を説明したが、これは出任せ、つまり嘘である。
しかし、全てが口から出任せではなく、実際にどうしてよいか分からないのは事実。
そこで智尾は考えた。
智尾「だったら、別に堅苦しくパトロールをしようと思わず、自分達の行きたい所のパトロールをすればいいんじゃないか?」
葵「…せ、せやな…。そうしよ…。な、薫!」
薫「そ…そうだな!ありがとう、智尾。」
2人はどうやら吹っ切れたようだ。
そして、それからの行動は早かった。
薫「葵、それじゃあデパートでパトロールしようぜ!」
葵「それがええわ!うちは本の売り場で立ち……パトロールする!」
薫「じゃああたしはレストラン街とおもちゃ売り場をうろちょろ、じゃなくてパトロールする〜!」
紫穂「あら、楽しそうなパトロールになりそうね。」
智尾「ちょ、お前ら…」
智尾は2人の狙いを察知したが、既に遅かった。
葵「ほなまた後で!」
薫「じゃあな!」
2人は意気揚々とテレポートした。
智尾は自分で墓穴を掘ったと後悔した。
智尾「そういう考えだったのか…失敗した…。」
紫穂「別にいいじゃない。局長も許してくれるわよ。絶対にね。」
紫穂は軽く流した。
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