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impatient


陽高様は私の横に座り直し、寝転んだまま息を整えている私の頭を、労るように撫でる。


「満足できたか?」


そんなこと聞かないで下さい。

満足といえば満足だけど、やっぱり指だけじゃ…って私何考えてるの!


「陽高様…は?」

「俺は可愛い紗奈を見られて大満足だよ。」


イかされたのは私だけで、何の刺激も受けていない陽高様が満足できたとは思えない。

考えていることが顔に出ていたのか、陽高様は苦笑を浮かべた。


「今日は本調子じゃないからな。風邪が治ったら、もっとよがり狂わせてやる。」


頬にキス。唇にはくれない。

恐らく陽高様なりの配慮。

だけど唇も体も重ねられないのでは、陽高様をちゃんと感じられない。

傍にいるのに、無性に寂しくなった。


「陽高様…。」


せめて温もりだけでも感じたくて両手を伸ばすと、動作の意味をわかってくれたらしい陽高様に、きつい抱擁を受けた。

僅かな苦しさと重みが心地よくて身を預けていると、少しして陽高様は急に離れていった。


「陽…」

「本音を言えば、今すぐ紗奈を抱きたい。」


だから、と陽高様は続ける。


「これ以上一緒にいたら我慢が効かなくなる。」


本調子でないとわかっているのに、それを望むのは我が儘だと承知している。

上半身だけ起こして陽高様を見つめると、私の乱れた髪を手で梳いた。


「風邪が移ったら大変だから、早く戻りなさい。」

「移るなら、もうとっくに移ってます。」

「それはそうだが…っ」


いつまでも渋っている陽高様に抱き着くと、一瞬その体は硬直したが、直後、溜息と共に弛緩された。

「負けたよ。」


陽高様は、両手を軽く上げ降参のポーズをし、私の体を抱きしめ返してくれた。


「せっかく我慢しててくれたのに、ごめんなさい。」

「今日は加減できないぞ?」

「それでもいいです…。陽高様の好きにしてください。」

「…全く、どこでそんな言葉覚えたんだ。これ以上煽らないでくれ。」

「んんぁ…っ!」


溢れ出る蜜を指に絡ませ陰核を擦られては、そこで達したばかりの私には刺激が強すぎて体を何度もビクつかせた。


「ひやぁああっ!あ、だめっだめぇ…!」

「あんなに恥じらっていた紗奈はどこへ行ったんだ?」

「や、イヤ……ああ!」


泉の奥へと突き立てられた指は、容赦なく私を攻め立てる。

的確に弱い場所を刺激され、敏感になっていた私は早くも上り詰めようとしていた。


「陽高さま…っ、も…だめ……!」

「好きなだけイけ。」

「やぁああぁぁあっん!」


外からも内からも恥部を攻められると、いとも簡単に絶頂を迎えた。


「はぁ…はぁ…」

「まだ終わりじゃないぞ?」

「え、ひゃ…っ!」


体を持ち上げるように起こされ、胡座をかいた陽高様を膝立ちで跨がされる。

息の荒い私の頬を手で撫でながら、反対側の頬を唇で撫でる陽高様は、自分で腰を落とせと暗に言っていて。

どこか感覚が麻痺してしまった私は、自らその張り詰めたモノを迎え入れた。

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