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2nd Season
俺と、恋人。


オレンジ色の薄暗いライトの明かりに目が慣れて、アズマ君がこっちを見たって気付いた時に話し掛けた。

「俺と、アズマ君って……High-Gradeの7人の中ではきっと最後に仲良くなったよね。」

ギ、とベッドを軋ませて俺の近くへ寄ったその身体が俺の裸の肌に触れる。

「そうだったっけ?」

「そうだよ。だって、……仲良くなれたかなって思ったら俺の事いじめてたじゃん。」

「お前だってアキラやアツシと早々に仲良くなって、俺の事なんかどうでも良さそうだったじゃねぇかよ。」

その頃の自分達の事を話す俺とアズマ君。

「ウツミ君とオオサワ君は何かと世話やいてくれてたなって、今になって分かるし。ヒロ君は、良く話し掛けてくれてた。」

「お前は自分からあんまり話し掛けて来なかったよな。俺の事…アズマさんとか呼んでたし。」

思い出してクククって笑うアズマ君の唇に、そっと手を伸ばして触れた。

「いつ?……いつ、俺の事好きになってくれた?」

「………忘れたよ。気が付いたらもう、お前しか見てなかったし。」

嘘だ……、俺は知ってる。

記憶を失くしたアズマ君が俺に「恋した瞬間」だと映像を見せてくれた。

「俺は、ずっと……アズマ君を意識、してた。」

俺の手を掴んだアズマ君が、指先にキスして…手の甲へも唇を寄せてくれる。

「その意識が、……恋愛感情に変わったのは、アズマ君が俺を好きだって言ってくれてからだよ。」

「お前な……。」

困ったように苦笑いしたアズマ君に脚を開いて、まだ濡れたままの俺の下半身を摺り寄せる。

「俺を、こんなにアズマ君に夢中にさせたんだから、」

起き上がり、アズマ君の腰の上に跨る。

「覚悟、しろよな。」

自分から、アズマ君の唇に口付ける。

「………そんなもん、とっくにしてるっつの。」

アズマ君の手が俺の首の後ろに回されて、口に噛み付かれる。アズマ君の舌が、俺の唇を舐める。

「そのまま、また入れろ。」

低い声が、甘やかすように俺に命令する。そんなの、言われなくたってそのつもりだ。

「ん、……ふ、っんぁ……、」

硬い、覚え込んだその形が入り込む違和感に身体が震える。

「エロい顔しやがって。」

「見んな、バカ……、あ!」

深く内壁を抉る熱が、意地悪に俺を責める。

「や、ダメ……っ、」

「お前こそ、自分から俺に乗っかってきたんだから覚悟しろ。」

グ、と奥へと押し込む勢いで身体を揺すられ、咄嗟にアズマ君の身体にしがみ付くと、背中を抱かれてベッドの上に押し倒された。

抗議の言葉を口にする間も無く、俺は意味の為さない喘ぎ声を上げる。

そんな、いきなり……、追い上げられたら、

先程、充分に愛されてアズマ君が言う所の「可愛がられた」俺の身体は、……貪欲で。

「……あ、ぁあ、…気持ち、い……っ、」

「そうだろ、……ダラダラ、涎、零してんぞ。」

アズマ君と俺の身体の間で勃ち上がった俺の性器の先から、透明の粘液がはしたなく垂れ、動きに合わせてお互いの肌を汚していた。

「……あんな、顔、……あんな、たくさんの人の、前で、」

ガツガツと、腰をぶつけられる衝動で、過ぎる快感と多少の痛みに、あられもない声しか口から出ない俺。

「見せやがって、……この!」

「や、……ぁあ!」

最奥に届いた、熱い塊の感触に何かが駆け抜けたような衝撃が走る。

仰け反らせた喉に、アズマ君が噛み付いてくる。

「ぅ、……痛、…っ、い、よ、」

「痛く、してんだろ、このバカ、」

「……も、い、イっ、ちゃ、」

全部を口にするよりも先に、俺の射精寸前ギリギリの欲望はアズマ君の鍛えられた腹筋に擦れて、その刺激で果ててしまう。

「……ん、……っ、……んんっ、」

俺の放出を暫く待ってくれて、再び動き出したアズマ君が意地悪そうに笑ったのを滲んだ視界の中で見た。

「目、瞑っとけ、」

短く、上から告げられて、おでこに唇が触れて、

「んあっ、」

ズル、と俺の中にあった愛しい存在が引き抜かれ、

………顔に、熱い飛沫が、何度も打ち付けられた。

「夏希、……口開けて。」

片方の目を薄く開き、言われるままに口を開けて舌を出した。

まだ、おっきい……アズマ君の…。

ローションの甘い匂いと、アズマ君の…味。

「初、顔射。」

笑い声混じりに、アズマ君が言った。

「………満足?」

ジュル、と先端を舐め上げてから、片目で見上げる。

俺に顔射をするのを妄想してたと、以前から聞いていた。してもいいよ、と言ったのは大分前だけど…。

自分の性器を握ったアズマ君が、何も言わないで自分の唇の端を舐めた。

自分だって、……凄いエロい顔してるじゃん。







頭を洗ってもらって、タオルで拭きながら浴槽に浸かるアズマ君を見下ろした。

「あのさ、宇佐美……さんを、」

「ん?」

前髪を掻き上げて俺を見上げたアズマ君。

「皆が、ウサギって呼んでたじゃん?」

「あぁ……そうだな。」

ひょっとしてって、思った事を口にする。

「アズマ君のウチの旅館……。」

「そう、ハナウサギ。」

「だから、マコトって、呼んでた訳?」

「まぁ……そうだな。」

気まずそうに顔を顰めてるアズマ君。

やっぱりそうか、と。

俺の中の優越感が、ほらみろって…ふんぞり返っちゃったりして。

そんな風に思っちゃう俺は、絶対悪くねぇもんねーだ。








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