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2nd Season
悪戯な指先。


整えられたままのベッドに、ヤマナツが着ていたフリースパーカーとパジャマの下が投げっ放し。

「ん、………ん、んっ、」

ガクガクと震える白い脚。

途切れ途切れに閉じた口から漏れる、堪える呻き。

床に膝立ちにさせたヤマナツに、パジャマの上の裾を捲り上げさせた。

ベッドなんかで事に及んだら、体の動きで軋んで春馬さんの部屋にまで響いてしまう。

クチュクチュ、…チュク。

濡れた音とヤマナツの吐息と呻き。

脚を開いてラグに膝をついたヤマナツの小さな窄まりに減り込む俺の指。

いつもみたいにたっぷりとは施さなかったローションが、却ってソコの感触をリアルに何かに例えてしまう。

「解れてきたぞ。」

小さく、耳にそう教えてやると肩を大きく揺らしたヤマナツ。

ソコのどこをどうしたら気持ち良いのかなんて、もう知り尽くしてる。

そうされたらどうなってしまうのかなんて、ヤマナツも充分に分かってる。

それでも、気持ち良くなる…よりも、ソコが柔らかく解される事の方がヤマナツは恥ずかしがる。

「ぐっちょぐちょで、こんな柔らかくて、」

女のアソコみてぇだ。

「や……っ、ん、ん、ん!」

グチュ、クチュックチュッ、

首を振りながら、俺の指を咥え込んだまま、腰をビクつかせて、俺の手の中でヤマナツが果てた。

「指でイっちまったなぁ、……夏希。」

解した内部が、僅かな滑りで擦られる度、俺の手に握りこんだヤマナツの性器が未だピクピクと反応する。

「まだ指が欲しそうだぞ?」

「あ、ぁ、」

「ほら、まだイケんだろ?」

「やめ、………っ、い、」

背後から前に回した手で握ったヤマナツの性器が、空気と水の交じる淫らな音を立てた。

指の間から、受け止め切れない精液が零れる。

「やだ、やだ、……やぁ、あっ、」

「やだじゃねぇだろ、誘っといて。」

「違、……ん、……ねぇ、」

自らの口を押さえた手の中から、震える小さな声が何かを言おうとしてる。

「カズミ、の……欲しい、入れ…て…?」

……今、言っちゃうのか、それ……。

「それはダメ。もう1回イカしてやるから、な?」

ヤマナツの精液塗れになった手をティッシュで拭おうと、手を性器から離した。

「お願……い、カズミ、のが、いい……。」

ぬるぬるの手を、ヤマナツの左手が掴んだ。

「絶対、声……我慢する、お願い。」

俺の手に自分の性器を押し付け、腰を揺らしてねだる淫らな恋人。

「顔…射も、して、いいから………。」

「………夏希。」

もう、こいつは………。

「カズミの、……チン○…、ちょうだい。」

言った………。

俺が我慢できるか試してんのかと思うくらいのおねだり大サービスだ。

「………ったく、ちょっと待っとけ。」

そう言ってヤマナツから手を離すと、ティッシュで手を拭った。カクンと膝をついたままラグに上半身を預けるヤマナツ。

なんだその悩殺ポーズは……っ。

チェストの引き出しから小さな袋を1つ、摘んで取り出した。

「え、………ゴム?」

「ん。だって、シャワーとか浴びに行けねぇだろが。」

それに、俺だってきっと長く持たねぇと思う。

尻だけを突き出した格好のまま、ヤマナツがじっとこちらを見てる。

ビ、と音を立てて袋を破り中身を取り出そうとしたら、

「ね、着けたげよっか?」

身体を起こして首を傾げてる。

「着けたいんだろ。」

「そう、着けさして。」

四つん這いになって、俺へと近付いたヤマナツにゴムを袋ごと渡す。

下着の中で大きく自己主張する俺のに触れたヤマナツが「デカ」って短く呟く。

お前が散々煽ってくれたおかげで。

「舐めて、も、いい?」

何だろう、お酒も飲んでねぇのに超積極的なヤマナツ。

開けた口で先端を咥え込むヤマナツが、チラリと上目遣いで俺を見る。

舌が、いやらしい動きで俺を刺激する。

甘えてるような口調で俺を誘うのに、やることは大胆だ。

茎を下から舐め上げた後、先端の割れ目に舌を添わせてジュルと音を立てて吸った赤い唇。

「………えっと、」

袋からゴムを取り出して裏表を確認してる。

両手で俺の性器に避妊具を装着していくヤマナツが、楽しそうに見えた。

カモフラージュになると点けたままのテレビが、音楽を奏で始める。

そちらへと視線を向けたヤマナツの身体をラグに転がした。

パジャマのボタンを全部外した上半身から美味そうな肌色が覗く。

きっと嫌がるから口には出さねぇけど、

………春馬さん、スミマセン。

「あ、今。」

グレーのラグに溶け込むように横たわる愛しい存在が何かに気付いたようにクス、と笑った。

「親父に、ごめんとか思ったでしょ。」

「お前、やな奴だなぁ。」

壁と扉で隔てた向こう側で、お前の父親が寝てるってのに。息子のお前は俺の気も知らず楽しそうにしやがって。

ベッドから枕を掴んでヤマナツの腰の下に入れる。

両脚を広げさせて柔らかく解れたソコに、ゴムを着けた自身をあてがう。蕩けたような粘膜は誘うように俺の先端を呑み込む。

ゆっくりと、身を沈めていく。半分も入らない内に、つかえるように狭くなるソコを、体重をかけて押し広げる。

「は……、ぁ…っ、」

甘えたような吐息を零すヤマナツの口に、誘われるようにキスをした。

深く、舌を絡めて、口内を貪る。

唇を舐めてその口を解放してから、腰を一旦引いてからわざと強く捻じ込んだ。

「ん、……ん、あ!」

声を上げた後で、ヤマナツが自分の口を慌てて押さえた。

「我慢、するんだよな?」

言ってやりながら、左手をラグについて右手でヤマナツの膝を抱えた。

「待っ、………っ!」

緊張と焦りで、きゅう…と締め付けるソコを力任せに擦り上げる。

目を閉じて、口を手で塞いだまま、素直に感じる身体。

何度も波打つように身体を震わせ、胸の上では誘うように乳首を膨らませて。

凄ぇ、気持ち良い。

ゴム、付けてなかったら…きっともうイってる、俺。

グチュ、グチュ、グチュ、

「ん、……っ、ん、」

頑張って我慢してんなぁ。いじらしくて可愛いやつ。

意地悪してぇなぁ。

でもさすがに、それは後々俺も気まずいしなぁ。

気持ち良さそうに、薄く開いた目で俺を見るヤマナツ。

………悪戯、してみてぇ。

「お前も、ゴム付けとくか。」

「え、何で……?」

「身体にぶちまけたら、さすがにシャワー浴びねぇと臭うだろ。」

盛り上がりかけてた身体から、離れる。

「………あ、ん、」

物足りなさそうに声を漏らし、足を開いたまま俺を見上げるヤマナツ。

以前ウツミの兄さんに貰ったパイナップルの香り付きのコンドームを引き出しから出した。

袋を破ると、甘酸っぱいパイナップルの香りが鼻を擽る。

濡れたままの孔へ、再び先端を潜り込ませる。カリの部分だけを咥えさせ、ピクンと可愛く反応したヤマナツの性器に白いゴムを被せる。

2人してコンドームを着けてのセックスは初めて。

今迄その必要がなかったからだ。

ゴムを被っててもヤマナツのチン○は可愛い、なんてナチュラルに思う俺は重症だ。

繁々とソコを見つめる俺の様子に、ヤマナツが広げた脚で無言の文句をぶつけてくる。

「んっとに足癖悪いなぁ、お前は。」

「やだ、変態っ、見んなっ。」

何を今更。

「その変態のが欲しいっつったの誰だよ。」

ほんの少しだけ身を沈めた後で、括れで引っ掛かる感触を楽しみながら身を引く。

「あっ……、」

抜け出る先端を再び減り込ませ、同じように括れまでを挿入。

「焦らすなよ……ぉ、」

泣きそうな顔と声で、寝転んだまま俺を見上げるその目が何とも色っぽい。

もう一度カリを引っ掛からせてから抜き出すと、声を上げそうになったのか両手を口に持ってく恋人。

「そのままな。」

そう小さく伝えてやり、今度は深く捻じ込む。

「んん、ん!」

小刻みに震えるヤマナツの膝が、気持ちがいいのだと教えてくれてるみたいだ。

声を我慢して、精液を飛び散らせないように気を付けて、あまり暴れないようにして。

そして、すぐ近くに家族が居るという背徳感。

「動いて、いい?」

身を屈めてて、両手で口を押さえたヤマナツに囁く。

「……早く、動いて。」

手の中から、甘えたような声が聞こえる。

クチャ、クチャ、と擦り上げる度に聞こえる音、ゴムごしに伝わるぬくもりと卑猥な感触、動きに合わせて零すヤマナツの甘い吐息。

「気持ち、…い。」

思わずそう呟く俺に視線を合わせたヤマナツが、ふ…と笑ったような気がした。

塞いでた手を解いてやって、唇を寄せる。

すぐに答えてきた口付けの中に、微かな喘ぎが混じってる。

「………イキそ…、」

愛しい身体を抱き締めて、先に俺がゴムの中で射精した。

「俺、も……、」

イキそうなんだと、短く伝えたヤマナツの性器をゴムの上から擦ってやる。

「ん……っ、あ、や、」

全身を震わせ、切なげな声を上げ、咥え込んだ俺をキュウっと締め付けながら、イった。

手の中のヤマナツの性器のゴムの先端部分からじわじわと白く広がってくのを見つめる。

これは、これで、何ともエロい。

「……何だかんだ言って、結構興奮しちまった。」

自嘲気味に息を吐きながら言った俺に、ヤマナツが吹き出して笑った。

「そうだよね、今日ちょっと早かったよ。」

「うるせぇ。」

こいつめ。





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