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※青春復活小説。
ブレークルーム



「にょおん」


「おい!こら瓜!待て!」


「にょん!」


「やっと捕まえたぜ まったく手間かけさせやがって そんなに匣に入るのが嫌いなのかよ…ってここ十代目の仕事場じゃねえか!十代目は…出かけてるのか?」


「にょーん」


「瓜行くぞ!ここには大切な書類があるんだ イタズラなんかしたら…」


「にょん!」


「な!おま!」

ガシッ
べりべりべり!



「なー!!!」


「にょおーん♪」


「テメェー!十代目の部屋の壁紙を!!!」


「どうしたんだ獄寺?騒がしいのなー」


「オレがイタリアから取り寄せた壁紙を!厳選した素材でイタリアの一流デザイナーと凄腕職人が作り上げたオリジナルブランドの特注品が!オレが十代目のために!…じゅ…じゅうだいめのために……」


「獄寺 落ち着けって そんなこと瓜に言ってもわからないだろ たかが壁紙でカッカすんなって」


「にょん」


「うるせー!この壁紙はなぁ!…オレが…苦労して…苦労…して…うぅ」


「まあ 取りあえずこの壁紙をなんとかする方が先だろ」


「確かに 十代目のお部屋に勝手に入った上に壁紙を破いてしまった…その責任を取らなければならない 今すぐイタリアに取り寄せの電話を!」

タッタッタッタッ


「おう獄寺 瓜置いてってるぞー…てもういないな」


「にょん」


ガシャン


「あ カーペットにコーヒーが…参ったなこれ前に獄寺が…」



『このカーペットはですね!イタリアのカーペット国宝と言われている職人に頼んだ最高級のものなんですよ!十代目をイメージして作らせたんです!どうですか!?十代目!』


『うん いいと思う(なんかこのカーペット近所のおばあさんが着てた服の柄と似てる)』



「…とか言ってたっけな まずいな」


「ボンゴレ 書類を…おや どうかしたんですか?」


「ん?骸か いや 瓜がテーブルに置いてあったコーヒーを落としちまってな 獄寺怒るだろうな ちなみに壁はカクカクシカジカ」


「なんで彼があなたに怒るんですか?悪いのは彼の躾の行き届いていない猫のせいでしょう そもそも壁紙もカーペットも原因はボンゴレの不注意にあります 彼が不用心にも部屋の扉を開けっ放しにして出掛けた上に飲みかけのコーヒーをそのままにして置いたんですからね ボスならばこれぐらいの事態は予測して置くべきです もし 部屋に入ってきたのが猫ではなく敵側の人間だったりしたらどうなっていたことやら」


「うーんそんな長い話オレに言われても困るのな ていうか何だかんだ言ってお前もボンゴレファミリーのこと大事に思ってるんだな!」


「勘違いしないでください ボンゴレの部屋にはクロームや我々の情報もあるのですからね 万が一敵の手に渡ったりなんてしたら面倒なことになるでしょう」


「む!なんだ沢田はおらんのか!」


「あ 先輩」


「どうしたのだ?山本と六道骸の組み合わせは珍しいな」


「別に好んで一緒にいるわけではありません」


「いや瓜がカクカクシカジカ」


「フムなるほど…だが沢田はそれぐらいでは怒らんと思うぞ?」


「獄寺が怒るんすよ」


「取りあえず応急処置をとったらどうだ?」


「処置って?」


「米粒だ!米粒で壁紙をくっつけるのだ!」


「米で壁紙がくっつきますか汚いですね」


「美しさはいらん!応急処置だからな!」


「カーペットはどうするんですか?」


「汚れた部分を切り取り!洗い!そして再びくっつける!」


「大胆且つ大雑把ですね」


「あ オレちょっと部屋行って来ます」


「よし!やるぞ!我流!」

ボウッ
カチッ
シュッ



「ガアアアッ!」


「何故匣兵器を出すんですか」


「我流のポケットの中に今朝京子が作ってくれた弁当が入っているのだ!」


パカッ


「ムム!」


「どうしました」


「今日はハンバーグだ!!」


「…よかったですね」


「それでは米をつけるぞ!」


ペタペタ


「さあ行くぞ我流!」


「ガア!」


ズドドドドドッ


「…くっつけるのにパンチする必要はありますか?」


「よりくっつけるためだ!」


「そんなに殴ったら流石のボンゴレ基地の壁も破壊しますよ」


「手加減はしておる!」


「刀持ってきたぞー」


「貴方たちは部屋を修整するのに武器を持って来るんですか」


「この時雨金時でカーペットの汚れの部分だけ切り取るんだ!じゃあ行くぜ!」

シュッ
ザクッ



「おし!成功!」


「ほぅ…流石ボンゴレ二大剣豪といったところですね床は全く傷付いてません」


「んじゃ洗ってくる んーカーペットって何で洗えばいいんだっけな?」


「獄寺隼人が戻って来たら卒倒する光景ですね本当に」












「十代目!ほんっとうに申し訳ありません!!!」


「別にいいよ そもそも壁紙とか何でもいいし」


「十代目…そんな優しいお言葉を…それなのにオレは!」


「いや本当に(どうでも)いいんだって(壁紙なんて安い方がいいのに ていうかあの壁紙昔銭湯で見たヤクザっぽいおじさんの入れ墨の柄に似てるんだよなぁ)」


「壁紙が届くまで他の紙で隠して置きますね」


「うん」

ガチャッ


「あれ?」


「…あ?な ななな なんだごりゃー!!」


「お ツナ 獄寺 戻って来たのか」


「ウム!獄寺!壁の心配はしなくて良いぞ!」


「…僕は書類を持って来ただけです」


「な…んで壁を殴ってんだ!こんの芝生頭ー!!」


「なんだと!?タコヘッド!オレは壁紙の修整をだな…」


ズドンッ!
ガラガラ…



「…お?」


「ガア…」


「…テ…メェ」


「獄寺が話しかけてくるから力の加減を間違えたではないか!」


「それでなくとも貴方は壁を殴り過ぎでしたが」


「つーかなんでカーペット切り取られてんだよ!」


「すごいね 真ん丸直径30pピッタリ」


「さっき瓜がコーヒー零してなー洗ったんだホラ キレイになったろ?漂白剤も使ってみた」


「真っ白だね」


「……こ…んの馬鹿ヤロー!!!!」


「にょぉーん」





ブレークルーム





壁修理費代+壁紙代+カーペット代

「取り寄せの電話してきます!」
「いや ハルと京子ちゃんに安くていいインテリアの店聞いたからいいよ」
「!!ガーン」



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