忠実恋愛事情
隊長様の使命
「異常は、なし」
最近、ますます物騒になった。
以前から絶えなかった喧嘩や強姦が増え、こうして見回りをしていても襲われる生徒の数は一向に減らない。
全寮制の男子校で、男しかいない。
それなのに、なぜ強姦なのかと疑問に思うかもしれない。
俺自身も、最初はそう思った。
だが、実際にそういう行為が行われているのだから認めざるを得ない。
「……あ」
視界に、とある光景が映りこんだ。
今の俺の顔は、きっと冷め切った表情に違いない。
その光景が繰り広げられている場所へと、俺は走った。
俺は、俺のしなくてはいけない使命を果たす。
ただ、それだけだ。
「なにをしている」
場所についてみると、見覚えのある人物と、不良がいた。
だが、不良だからどうしたという話だ。
俺には、大した問題ではない。
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