新月を追って 3 ここは男子校だ。女子でも盛んなスポーツの部員なら他校の女子と合コンなんて出会いの場もあるらしいが一般生徒や女子の競技人口が少ないスポーツなどは出会いはまるでなかった。 周りはムサイ男だらけで青春真っ只中だというのにある意味地獄のようなところ、それが男子校だった。 そんな中でも斉藤と奥野は恵まれていた。先輩のおこぼれをもらっているとはいえ、適当な性欲処理の相手がいるのだからこれからは欲求不満とはおさらば! そう思っていた。 ついこの間までは ―――この前のこと 『おー暇だし中西よんで一発ヤるか?』 『おーいいっすね!』 [*前へ][次へ#] [戻る] |