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新月を追って

「まつんんっ…」

 何かを言おうにも繰り返される口づけに言葉にさえならない。その唇から逃れようと松島の身体を押し離そうとしながら、上体を後ろに反らす、だが後ろはすぐフェンスで殆ど逃げられずに再び唇を塞がれそうになる。
 なんとか顔を背けキスを避けるとその動作で倒れてしまった牛乳パックから白い液体が床に流れているのが見えた。
 しかし松島は尚も首筋にキスを続けている

「ぁ、あの…松島さん?午後…」
「サボっちゃえば平気だよ」

 松島の指が敦志のシャツのボタンを外し始め、敦志はようやく身の危険を悟り始める

「や…やめてくださいっ」

 それでも松島の手は止まらない

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