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新月を追って

「誰もいない…」
「いないですね」

 そんな意味があるのかないのか、わからないような言葉の応酬をしながら屋上の半ばまで入って行きフェンスにもたれて昼飯を食べることにした。
 松島の昼飯はコンビニで買ってきたもののようで白いビニール袋の中から出てきたのはビックメンチカツロールにサンドイッチだった

「で、牛乳買うの忘れたんだよね…」

 笑いつつ松島は後ろ髪を掻いた。つられて笑みを浮かべる敦志

「それでさっき牛乳買ったんですね」
「そうそう」

 松島は牛乳からストローを取り出し上の方を咥え、下の方を引っ張りカチッと音をさせた


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