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新月を追って
15
「濃いね…溜まってた?」
「…っ」

 囁かれた言葉に再び敦志の頬が羞恥に赤く染まる。
そんな様子にクスッと笑いながら松島は耳に頬についばむ様なキスをしながら、今は硬く閉ざされたそこに触れる。
 先ほどの行為で滲み出た体液と、自らの唾液で濡れた指で解す様に中に侵入していくと羞恥か恐怖か敦志の唇がわなわなと震えだしたのが見えた。

「中西ちゃん……怖い?」
「……ぃゃ、だ…」

思わず松島が問いかけると、目を逸らしたまま消え入りそうな声でつぶやく。
 付き合っているのなら、こういう行為をするのは有り得る事。
好きになろうとしているのなら、受け入れなければならないのだと理解しているつもりでも恐れのほうが勝ってしまう。
 敦志は両手で松島の身体を押し離すようにしながら更に顔を背けた。

「……俺もやだ…我慢、できない」

 松島は呟きと共に、敦志の顔を自分のほうに向きなおさせると切なげな表情のまま、その唇にくちづけた。

「っ……んん!」

唇を押し割り入り込んできた松島の舌に、なおもそこを押し広げていく指に翻弄されて敦志は思考も吐息もままならなず、先ほど突き放そうとした松島の胸元に縋りついた。


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あきゅろす。
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