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新月を追って

 敦志の頭に浮かんだものは男が女にすることであって男の自分が対象になるわけがないと想っていた
いや、その時はそう想いたかった
しかし

「なんでって…そりゃ溜まってるから?」
「安心しろよ、男同士でも出来るらしいから」

 一瞬噴出しそうになるがさもおかしそうに笑う松島とニヤニヤしながら口では宥める様なことをいう笹山

「嫌だっそんな…」

 敦志は火がついたように再び暴れだした。正常な男子の反応としては最もだったがそんなことで辞めてもらえるわけがない

「あーうるせぇなぁ…なんかで縛るか」
「こういう時こそネクタイでしょ」

 松島が荷物がまとめて置かれているところに行き学校指定のネクタイを取り出して奥野たちに放ってよこした

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