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新月を追って

―――違うっ…好きでこんなっ

 心とは裏腹に体は快楽を覚え、男に突っ込まれながら喘ぎ声を上げて、勃起し挙句は射精までしている。それが悔しくて悲しくて涙が滲む

「良すぎて泣いてんぜ?こいつ〜」
「はっまじっすか?」
「っーかお前もうイったじゃん代われよ」
「はいはい、今代わりますよ、っと」
「次誰ヤんの〜?」
「外村は?」

 誰かの一声で全員の視線が柱に寄りかかってだるそうに見ているだけの外村に向けられた。
 敦志もつられて何気なく目を向けて外村と目が合い、後悔した


―――外村さんは、嫌だ

 バスタオルを握りしめる指に更に力が篭る。外村は乱暴で、酷いことをする。そしてなにより他の3人とは違う。それが居心地が悪くて嫌いだった。
 逃れられないからせめて身体を丸めて俯いていると畳を軋ませ足音は無情にも敦志に近づいてきていた
 今日は興味を示さないでくれればと祈りながら敦志はバスタオルに顔を埋めていた。暫くすると突然手首を掴まれグイッと起き上がらせられた
 せめてもの抵抗、と座り込んだ敦志を立ち上がらせようと引き上げる外村の手を逆に引いてみたが、更に強く引き上げられ、敦志はついぞ飛び起きるように立ち上がった

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あきゅろす。
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