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新月を追って

 開け放たれた窓から吹き込む風が風鈴を鳴らしていた。
 涼やかな音とは裏腹に、畳敷きのこの部屋では卑猥な行為が繰り広げられていた

「はっぅ…あ!ぁっ…」

 片腕を後ろに回され背中に押さえつけられ尻だけを後ろに高く突き上げる姿で敦志は男を受け入れていた。もう何人目かわからない。
 依月が痛くないようにと敷いてくれたバスタオルを自由な手でギュッと握り締め顔をこすり付けていた

 今日は祭りということで休日集まったのだがこれのどこが祭りなんだ?と敦志は快楽に唇を噛み締めた。全員甚平着用という、笹山のワケの分からない提案で敦志も甚平を着ていたはずだったがもはや下は穿いていないし、上だって肩にかかってるだけだ。足首の包帯だけが痛々しい姿で男に突き上げられていた。流れる汗の感覚にすら嫌悪感を覚えるのに

「んっあ!…ああぁっ」
「あ〜ぁ、またイっちまったのかよ」

 自らの体の下でぐちゃぐちゃになっているバスタオルに敦志はもう何度目かの射精をしていた。
 好き者だなと嘲笑した呟きに敦志は涙を滲ませながら唇を噛んだ。バスタオルの端を握り締めた指はもう白い

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あきゅろす。
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