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新月を追って

 それは敦志が高校に入り、初めてのサッカー部の遠征先の宿舎での出来事だった。
 そもそも生まれ持った才能と努力のおかげで中学時代から注目された敦志は入部早々からレギュラー確定とまではいかなくとも監督やチームメイトから一目置かれ同じポジションの先輩たちの存在を脅かしていた。
 順調な後輩を妬む者もいるのだろう、良い雰囲気ではない時もあったが敦志はそれほど気には留めていなかった

その日までは



 その日はどういうわけか、同室の者は上級生ばかりだった。当然なじみの者もいなくて敦志は先輩たちに気をつかいながら縮こまっていた。 

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あきゅろす。
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