新月を追って
10
「ぁ…やだっ」
願い空しく遠慮すらなくそれは敦志の中に突きたてられる。抵抗する内壁もものともせず、グイグイ押し込んでほぼ全部埋めてしまった。そしてゆっくりとそれで中を掻き乱してやる
「は…ぁあっ」
嫌な筈なのに敦志は自分のものとも思えない声を上げて背中を弓なりにしならせる
「やめっ…」
行為がエスカレートするのに増してシーツを握り締める指が白くなった。うっすら浮いた涙を見て外村は満足そうに
「優しいから辞めてやるよ」
と中を掻き乱すのをやめた。安堵の溜め息を吐く敦志だったがいつまで経っても中のものが抜かれる気配はない。不審に思って振り返ると
「これは入れたまま、だ」
と外村が下着と共にパジャマのズボンを上げて元に戻した。そして敦志のケツ辺りを叩くと
「これで直哉お出迎えしろよ」
「なっ!?」
「直哉お前のこと勘違いしてるみたいだから、そのまま出て行ってバイブでオナニーしてるんですって直哉さんのチンコも下さいって言えよ」
外村に言われた言葉に敦志の頬は勝手にこの上ないくらい熱く上気した。頭に血が上るとはこういうことなのだろう
「な…直哉さんはそんなんじゃないっ」
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