新月を追って
9
「えー…じゃあ、あげるっすか?」
「なんで、嫌いなの?」
「嫌いじゃないですよ、でもいろいろ大変です」
「そっか…っーか解けてるって!アイス」
突然直哉がちょっと大きな声を出し、その言葉に驚いて敦志が自分の手元を見ると食べかけのアイスのカップ中はもう随分と水気が増してどろどろからとろとろに変わろうとしていた
「え?あっ!ほんとだ、解けてるっ」
「いいから早く食えよ」
「うー…はい」
なんだか恥かしくなりながら、もう液体に近いアイスを食べるというか飲み始める敦志を見て直哉はまた笑みを浮かべた
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