新月を追って
7
敦志がトレイを持って席に行くとコーラを飲んでいた直哉はギョッとした顔をした
「どうしたんですか?」
「どうしたってお前、それ…」
ハンバーガーにポテトにコーラというごくありふれたセットが乗っている直哉のトレイの向かいには、アップルパイにアイスにシェイクという甘味しか見当たらないトレイが置かれた
「ハンバーガーとか食わねぇの?遠慮しなくても…」
「遠慮してないですよ」
「でも腹すかねぇ?」
「大丈夫です、帰ったら晩御飯食べるし」
納得させるために敦志が浮かべた笑顔に直哉は未だ腑に落ちない顔をしていたがポテトを摘みながら話題を反らした
[*前へ][次へ#]
[戻る]
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!