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新月を追って

 その日、敦志はいつものように昼休みを告げるチャイムと同時に教室を飛び出した。いつものように廊下ですでに佇んでいる依月。すれ違おうとするとその日は名前を呼ばれ、腕をつかまれた。そんなことそれまでなかったから敦志は驚いて依月を見つめ返した

 二人の横をたくさんの生徒が通り過ぎていく、二人だけ静止ボタンを押されたようにしばらく見つめ合っていた

「な…に?工藤」
「話があるんだ」
「今?後じゃダメ?」

 敦志はチラリと通り過ぎていく生徒の背中を見た。
早く行かないとパンが売り切れてしまう。

「悪い、今じゃなきゃダメなんだ」

 敦志はパンをあきらめ、依月の話を聞こうという姿勢になる

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あきゅろす。
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