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君に捧ぐ
16



「親衛隊については問題無いと思うな。その顔だし、良くも悪くも生徒に受け入れられるだろ。」

「これがですか。」


自分を指差して聞いてみる。
蒼空と千隼まで信じられないという顔をしてこっちを見るので静かに指を降ろした。


「無自覚受けも捨てがたいけど、自分の顔が世間からどんな評価を受けるかは分かっておいた方が良いよ?自分の為にもね。」


なんか黒い。
蒼空の周りの空気が黒い。

若干冷や汗をかきながら頷く。
怖がってはいない。
なんかいきなり違うオーラを纏った蒼空にちょっとだけびっくりしただけだ。


「でもなんで俺たちは流唯の事知らなかったんだろうな。」

「うんうん。僕がこんな総受けフラグ建てまくるような人見つけられないはず無いんだけどなぁ。」


ん?
総受けフラグ建てまくる?

はてなを浮かべるとスルーしとけとかいちょ、龍弥先輩に頭を撫でられたので手にすり寄った。

けしからんもっとやれ、と呟く蒼空はもう気にしない。


「風紀から聞いたんだけど、もう流唯の親衛隊出来てるらしいな。」

「聞いてないんだけどっ!?」


蒼空が身を乗り出し俺に吐けと言うが、俺も聞いてない。
なんだその大層なモノは。


「俺も知らないです。俺にもあったんだ。」

「流唯も知らなかったの!?」


悠稀先輩や皆が目を見開き俺に注目する中、陽輝先輩が説明してくれた。

律が親衛隊長で紘が副隊長らしい。
いやホントなんで本人が知らなかったんだろう。


「篠塚達か。だったら考えられなくもない。」


龍弥先輩が納得しちゃう所を見ると律達って実は凄い人なのかも…。
ふむ、と友達に対するイメージを改めて考え直した瞬間だった。






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あきゅろす。
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