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君に捧ぐ
13



早速席に着き、茶色と白のチェックになっているクッキーを1口かじるとサクッと心地良い音を立てて2つに割れる。


その美味しさと言ったら…!!
幸せ過ぎてウットリしながら食べ進めていると、悠稀先輩が嬉しそうに俺を眺めながら口を開いた。


「そこまで美味しそうに食べてくれると作って良かったって思うよ。」

「俺も今自分の鼻の良さに初めて有り難みを感じました。」


ふふっと品良く笑う先輩にそう切り返すともっと楽しそうに笑みを深めた。
それを見てなんだか嬉しくなる。




「ねぇ、良かったらまた遊びに来てよ。1人で食べるより流唯と一緒の方が美味しいしね。」

「良いんですか。」

「もちろん。」


でも、授業サボる事になっちゃうね。といたずらっ子の様な笑みを浮かべる先輩に俺は関係無いと首を振った。


「授業より悠稀先輩のお菓子の方がはるかに重要です。」


そう言うと嬉しそうに、じゃあ待ってるね。と笑う。



それからまた少し雑談をして紅茶も2杯程ご馳走になった。


「ここにいる日はさっき言った通りだから。」

「はい。絶対通い詰めますからね。」

「ふふっ、うん。じゃあね。」



そうして俺は悠稀先輩と別れ、たっぷり30分程かけて教室へ戻った。

友達に思いっ切り怒られたが、俺から漂ってくる甘い匂いに気付いたらしく呆れた顔をされたが気にしていない。
また餌付けかと言われたが断じてそんな事は無い。



それに"また"じゃないし。
そう何度も餌付けされてない………と思ってる。


頑張って悠稀先輩が良い人だという事を説明し、ようやく納得して貰い授業をサボる許可が下りた。



自分で言っておいてなんだけど許可って何なの。


まぁそんなこんなで悠稀先輩の所へ行く道順も覚え、常連になったワケです。






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あきゅろす。
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