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螢火の舞う夜に


SE:夏の夜の気配
SE:足音


1_昂01「もう…この地ともお別れですね」


2_迅01「ああ。もう二度と訪れることはあるまい」


3_景01「なんだか…寂しいね。あ、でも、次に行く所はもっと美味しいものが一杯あるところだといいなぁ」


SE:ゴツン


4_景02「痛ったっ!!なんで殴るんだよ!!今ツッコむところでもないじゃん!!」


5_迅02「うるさい。餓鬼は暫く黙ってろ」


6_景03「おーぼーだー!!」


7_迅03「う、る、さ、いっと言ってるだろうかぁっ!!」(怒鳴る)


8_景04「迅の方がよっぽどうるさいじゃんか!!」


9_迅04「黙れ!減らず口を叩くな、この糞餓鬼がっ!!」


10_景05「おこりんぼーおこりんぼー!!」


11_迅05「貴様っ、余程あの躾が気に入ったようだな!!今度は手加減せんぞ!!」


12_景06「ゲッ!!なにそれ!?やだやだ!あれで手加減してたわけ!?」


13_迅06「ふふふふ。私の本気を舐めないで頂きたいな!!」


14_景07「うーわー!!怖ぇええ!!迅怖ぇええ!!俺、もう迅やだー!!」

15_迅07「こらっ待て!!この糞餓鬼!!」


______________________

↑ここまでの迅と景の会話は途中から以下の昂と絵のバックに被せます。(小さくですが)



16_昂02「ふふふ。あ…」(二人のやり取りを微笑ましそうに見て。そして離れて立っている絵の様子に気付き)


SE:足音


17_昂03「…絵、大丈夫ですか?」


〔昂、絵の肩に手をかけて顔を覗き込む〕


18_絵01「ああ…。大丈夫だ。だが…いつまで経っても慣れるものではないな…。出来ることなら…こんなことしたくはなかった…」


19_昂04「…そうですね。とても悲しいことだと思います…人間にとっても…我々鬼にとっても…」


20_絵02「どうして…我々はこんなことを行っているんだろうな…」


21_昂05「どうして…でしょうね。何度その問いを繰り返したかさえ忘れてしまうほど、我々は長い年月を生きてきましたが……きっと…これは我々鬼が在りし故の運命(さだめ)なのでしょうね…」


22_絵03「そう…だな……」


SE:木々が風でザワザワと揺れる


23_迅08「そろそろ行くぞ!」(少し離れたところから)


24_景08「先に行っちゃうよ〜二人とも〜」


25_昂06「ああ、はい。今行きます!」

26_絵04「ああ」


SE:足音


〔昂と絵、迅と景のもとに歩き出す〕


SE:リン


27_絵05「……来たのか。もう…いいのか?」(振り返って)


28_蛍01(ヒズメ)「はい」(淡々と感情なく)


29_ヒズメ01『私は……蛍になりたい。兄さまの愛した…蛍に』(台詞リフレイン・エコー)


30_絵06「では、共に行こう。ヒズメ。いや…蛍」(いや、の後は少し溜めてください)


SE:手を差し出して


31_蛍02「はい。果てのまた果てまで…」


M.IN【夢舞一夜】(曲INのタイミングは少々前後にずれこむ可能性があります)



SE:玄関の扉がガラガラと開いて、中から数人の人が出てくる足音


32_女性01「うふふ。またこうしてお会いできて良かったですわ。カナギさん」


33_カナギ01「いえ、こちらこそ…」(照れて頭を掻いて)

34_ヒズメ02「兄さま、お顔が真っ赤よ。そんなので大丈夫なの?これから二人は夫婦(めおと)になるというのに」(愉快そうにからからと笑いながら)


35_カナギ02「ヒズメ!兄さまをからかうんじゃない」


36_ヒズメ03「だって兄さまのお顔、茹蛸(ゆでだこ)のようよ!あはははは」

37_女性02「まぁ…本当。うふふふ」


〔女性陣口を押さえて楽しげに笑う。少し↑の台詞の後は女性陣、笑いを長めにください〕


38_カナギ03「参ったなぁ…はは、はははは…」


〔最初は照れて困り果てていたが、次第にカナギも笑いに加わって〕


39_ヒズメ04「兄さま」


40_カナギ04「うん?」


41_ヒズメ05「どうか…」


SE:ポタポタと自然と涙が落ちて


42_ヒズメ06「お幸せに…」(軽く泣き声で)



43_蛍03「どうか…お幸せに」(エコー)
44_ヒズメ07「どうか…お幸せに」(エコー)

〔二人の声を合わせます〕


45_カナギ05「…ありがとう」(少し溜めてから。真剣に温かく受け止めてください)






百鬼夜行 終幕.


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