空色少女 151 その会話を医務室の前で聞いていたXANXUSは、昨夜のベルを思い返す。 意識を取り戻したベルは真っ先にXANXUSを呼んで、訊いた。 「紅奈はオレのこと、怒ってる?」 震えながら訊いた。 「オレは捨てられる?」 酷く怯えたベルを見て、XANXUSは何も言ってやれなかった。 励ますなんて、柄じゃない。 だから、紅奈に直接訊けとだけ答えた。 紅奈は。 光だ。 暗闇を照らす光。 それを失えば、何も視えなくなる。 それくらい紅奈は、大事な存在なのだ。 大きすぎるくらいの存在。 ふと、XANXUSは横に目を向けた。 スクアーロとルッスーリアがいて、どうやらXANXUSと一緒で聞き耳を立てていたらしい。 影響力がありすぎる。 我がボスを想う、スクアーロとXANXUS。 それから、疑問を浮かべた。 ここにいるのは、XANXUSとスクアーロとルッスーリア。 XANXUSとスクアーロとルッスーリア? XANXUS。スクアーロ。ルッスーリア。 ………ルッスーリア? XANXUSとスクアーロはルッスーリアを見た。 [*前へ][次へ#] [戻る] |