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空色少女 再始動編
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キレた紅奈は強い。
怒り任せの攻撃のくせに、隙はなく的確に撃ち込んでくるのだ。

直感も鋭くなるのか戦闘センスは俄然と上がる。


(!、一年前より……腕が上がってるだと?)


紅奈の二発の斬撃だけで紅奈の剣技の成長に気付かされた。

紅奈と剣を交じり合わせるのは一年と半年ぶりだ。


紅奈は一年と半年、剣を握っていないとばかり思っていたが密かに特訓していたのか?


ガキキンッ!


剣と剣がぶつかりあう中、マーモンは紅奈の不機嫌な原因を話し始めた。


はぁあっ!?オッタビオが始末しただと!?


思わずマーモンに気が逸れたが、その隙をついて紅奈が剣を振り上げたため防ぐスクアーロ。

剣で誰にも負けるわけにはいかない。


「彼は先日、クーデターを起こしたヴァリアーの復活を邪魔しようとした勢力を潰したんだって。容疑者Aと容疑者Bはその残党で、今日は始末しに来たってわけさ」

「つまりオレ達は」

「先を越されたってわけ、だっ!!


相手は大物というほどのものではなかったが、オッタビオに先を越された。

怒りの斬撃でスクアーロを飛ばす。

負けじとスクアーロは体勢を整えて斬り込む。


「んまぁ……これって失態じゃない?もっと早くに気付いてれば…」

「絶好の機会じゃなかったからいいじゃないか。次に備えればいい」

「……ボス…」

「オレはこれで良かったと思う」

「あら、なんで?ベルちゃん」


紅奈に八つ当たりされないよう離れて防寒するルッスーリア達。

疲れが取れないベルは壁にもたれたまま座って紅奈を見つめた。


「王子のカーン」


とだけ答えた。


う゛お゛ぉおいっ紅奈!

「なんだ?ギブか!?」


休む暇なく剣を振り相手に叩き付けながら口を開く。


焦るなぁ、お前の怒りはこのオレが受けてやる。次のチャンスはぜってぇものにしてやろうじゃねぇか!う゛お゛ぉおい!

「…当たり前だ!」


キンッ!







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