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空色少女 再始動編
345



「でもさ、紅奈。まじでいいの?」

「なにが?」

「綱吉と引き離されるって話」

「……遅かれ早かれ、綱吉をマフィアにしないなら離れることになるさ」


ベルも気になっていたらしく問う。

それは事実だ。

マフィアにしない方が綱吉は幸せ。


家光が奈々に隠すように、紅奈も綱吉に隠していくのだ。


「……ふぅん」


ベルは頭の後ろに腕を回して天井を眺めた。


う゛お゛ぉおいっ!!こちらスクアーロ!!


通信機を耳元につけていた紅奈とベルはいきなり轟いたスクアーロの声に耳がキーンとなりダメージを受けて椅子の上で倒れる。

ちなみにマーモンはこれを予測していたため無事。


容疑者Aの死体を自宅で見つけたぞぉ!!

「!」


その報告に紅奈は目を丸めた。


〔自殺に見せ掛けてるが…暗殺者のオレの目は節穴じゃねぇ!これは殺害されてるぞぉ!〕

「…チッ、消されたか。そこに何も残ってないだろ、今すぐ戻れスク。マーモン、容疑者Bを見張って。ルッスーリア、レヴィ、応答しろ」

「容疑者B、捕まえちゃおうぜ」

「待て。Aを殺したのがBじゃなければ、Bを殺しにくる奴が来る。容疑者Cがいるならまとめて捕まえるべきだ。ルッスーリア、レヴィ、応答しろ!」


マーモンを追い掛けて容疑者Bを捕まえようとしたベルを紅奈は襟を掴み止める。

瞬時に指示をするが、ルッスーリアとレヴィの応答がない。


キィイインッ

つんざく音が響く。


〔誰かの通信機が壊れたようだね〕

「!、スク」

〔レヴィ達を見てくるがぉ…お前達はどうする?〕


マーモンが壊れたと推測した。

問題が起きたようだと紅奈は素早くスクアーロに見に行くように頼もうとしたが、言う前にスクアーロは引き受ける。

だが紅奈が気掛かりだ。


「容疑者Bにタピオカジュース作ってもらう」

〔は!?〕

「張り付くって意味さ。二人の無事を確認してからすぐ戻れ」

〔…ああ、了解したぁ〕


スクアーロとの通信を終えてから紅奈は銃をズボンと背中に隠してからベルとマーモンを追い掛けた。


〔来ちゃだめだよ!お嬢!〕


キッチンの前に着くとマーモンの声が通信機から聴こえたが駆け込んだ紅奈達はブレーキが遅れて入る。


つるっ。

キッチンに入った途端に紅奈は足を滑らせ倒れかけたため、ベルが咄嗟に受け止めたがベルも滑りバタンと倒れた。


「いって……?」

「ベル!怪我…」

「あ?オレのじゃない」


ベルを下敷きに倒れてベルは頭を打ったらしく、自分の頭を触る。妙な感触がして触れた手を見た。

ベルに受け止められた紅奈もその手を見えて目を丸める。

ベルの手は、真っ赤だ。

それは血。






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