空色少女 再始動編
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「あたしなら警戒されないだろ、探ってくる」
「だめに決まってんだろ!」
「じゃあ囮になる」
「尚更だめだ!」
「タピオカジュース」
「オレが取りに行く!通信機で聞くから作戦立ててろ!」
「お前は特攻で切りそうじゃん、だめ。ベル」
「なー、キッチンにいるやつ皆殺しじゃだめなわけ?」
「どいつもこいつも血が見たいのかよ」
「君達、落ち着きなよ」
マーモンが溜め息をつく。
「ルッスー、調べはついた?」
「あ、それはレヴィが。通信機持ってるから話す?」
「あのブスに任せていいのかよ」
マーモンの言う通りだ。
誰も突っ走る前に作戦を立てよう。と思った一名突っ走ってそうな奴がいない。
「こちらローナ。レヴィ、応答せよ」
〔ぬっ!?なんだ!?オレは今から刺客を消しに行く!〕
予想通り突っ走っていた。
「待て、レヴィ。そのままXANXUSの部屋にこい」
〔何故だ!一刻も早く敵の息の根をとめるべきだろう!〕
「バッキャロー。XANXUSを救い出すチャンスだ、突っ走って余計なことするな。こっちにこい」
紅奈の威圧感は通信機越しでもレヴィに伝わっただろう。
レヴィが最も慕うXANXUSを救うチャンスだと知り、レヴィは大人しく引き下がり部屋ときた。
「揃ったな。昨日は話さなかったが今後について──────簡潔に言えばあたしが10代目候補の最有力者になるためにド派手なデビューをする。これはお前達の力も必要だ。ついでにお前達ヴァリアーの名誉回復に繋がるし……何よりXANXUSを救い出せる」
全員が集まったところで紅奈は話す。
「この歳で最有力者になるには相当な手柄が必要だ、ヴァリアーの名誉回復も。両方をクリアすればXANXUSを救い出せる」
「その根拠はなんだ!?」
「10代目の権限ってやつ?」
レヴィが問い詰めるとベルも訊いた。
紅奈は話すべきかどうか迷ってから、話すべきと判断し正直に言う。
「XANXUSを閉じ込めているあの氷を溶かすには、ボンゴレリングが必要なんだ」
「……ボンゴレの守護者に与えられる、七つのリングかい?」
「そう、それだ」
マーモンが口を開く。
ボンゴレリングは初代ボンゴレファミリーの中核だった7人がボンゴレファミリーである証として後世に残したもの。
そしてファミリーは代々必ず7人のリングを受け継ぐ掟。
後継者の証であるリングだ。
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