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ひらひらの小説
スーパーヒーロー作戦 NEW MISSION Episode-15 魔女イザベルの挑戦
スーパーヒーロー作戦 NEW MISSION Episode-15 魔女イザベルの挑戦

平和な午後の一時、しかし、その影では恐るべき計画が実行されようとしていた。

「さぁ、アイビーサイクロプス。 計画を実行に移すのよ」
「分かりました、魔女イザベル様」

そう言うと、アイビーサイクロプスは姿を消した。

午前の退屈な授業が終わり、彩、珠音、由芽の三人は仲良く昼ご飯にありついていた。

「そういえばさ、アーヤ」
「ん〜? な〜に?」

珠音の問いかけに彩は少しふやけた感じの声で返事をしていた。

「この前の梨杏の試合、どうだったの?」
「あれ、タマちゃんは格闘技雑誌とか読まないの?」
「読まないわよ、そんなの。 それよりも、どうなったの!?」

珠音は彩の言葉にツッコんでいく。
彩はそんな珠音の様子に笑顔を浮かべながら答えていく。

「うん、りーちゃんが勝ったよ! それも、カウンターでのKOだよ! 凄いでしょ!?」
「確かに凄いとは思うけど、アーヤが自慢することじゃないでしょ」
「でも、梨杏さん、本当に凄いですね。 私、尊敬してしまいます」

珠音と彩の会話を聞いていた由芽が会話に混ざってきた。

「ユメちゃんがそんなこと言うなんて珍しいねぇ」
「そんなことないですよ。 私だって悩んだりしますから」

由芽は彩の言葉に優しく否定していく。
そして、三人はそれぞれの昼食をパクリと食べていった。
しかし、由芽の表情に彩は何か違和感を感じていたのだった。

(少し時間を遡る。)

由芽が学校から帰ると自分宛の手紙が届いていたのでそれを自分の部屋に持ち帰り、早速開けてみることにした。
そこには、『あなたにいずれ不幸が訪れるだろう あなたの未来を憂う者より』と書かれていた。

(現在)

由芽はこの手紙について考えていたのである。

「ユメちゃ・・・ ユメちゃん!」

由芽は彩が呼びかけているのにも気付かず、考え込んでいた。
しかし、彩の呼びかけに気付いた由芽は一時考えるのを止めることにした。

「どうしたんですか、彩ちゃん?」
「ねぇ、ユメちゃん、何か悩んでるよね・・・ 隠さないでね・・・ ボクもタマちゃんもちゃんと聞くから・・・」

由芽は彩の言葉に自分がどれだけ二人に心配をかけているかに気付いた。
そして、由芽の瞳から涙が溢れた。

「ふぇっ!? ユ・・・ユメちゃん・・・」
「あ〜あ、アーヤってば由芽を泣かせちゃ駄目じゃない」

珠音の言葉に彩があたふたしていると由芽も不思議と笑っていた。
そして、今自分の身に行っていることを話すことにした。

「変な手紙が来てたって?」
「そうなんです・・・ それで、悩んでて・・・」
「どうせ、不幸の手紙とかでしょ? 由芽は気にしすぎなのよ」

由芽の言葉に彩は本当に心配そうな顔をして答えて、珠音はあまり深く考えないように由芽に注意していく。
しかし、由芽はすっきりしていないと言わんばかりの表情をしながら鞄の中からあるものを取り出した。

「黒い薔薇ってまた悪趣味なことするわね」
「でも、綺麗だよ?」

珠音の言葉に彩は自分の感想を素直に言った。
由芽は二人の会話を聞いていると自然と笑顔になっていた。

「やっぱり、ユメちゃんは笑ってる方がいいよ」
「それはあたしもそう思う。 どうしても、心配ならアーヤからガイアセイバーズの人達に調べてもらうように依頼したらいいんじゃない?」
「そうですね。 彩ちゃん、珠音ちゃん、二人ともありがとうございます」

由芽が二人にお礼を言うと彩は素直に喜び、珠音は少し照れ隠しをしていた。

放課後になり、由芽達は三人で帰ることになった。

「でも、アーヤは最近いろいろ友達増えたわよね」
「そうだね。 りーちゃんにスバルに零次でしょ・・・ それから・・・」

彩が指を折りながら数えていると由芽の表情がまた微妙なものになっていた。
それに気付いた珠音が由芽に話しかけた。

「どうしたのよ、由芽? 今日、何か変よ」
「そんなことないですよ、珠音ちゃん。 心配してくれてありがとうございます」

由芽の返事に珠音は自分の杞憂が余計なものだったようだと思った。
しかし、すでに由芽の身体には異変が起こっていた。
由芽の影に蔦のようなものが絡まっていたのだ。

彩は珠音の助言通り、梨杏に連絡を取っていた。

『それで、由芽ちゃんがいつもと違うって思うんだね?』
「うん・・・ 気のせいだといいんだけど・・・」

彩の言葉に梨杏も通信越しに同じようなことを思っていた。

『とりあえず、天道さんには報告しておくよ。 由芽ちゃんに何かあったらすぐに教えてね、アーヤ』
「分かったよ、りーちゃん」

彩はそう言うと通信を切った。
それから、気分転換にいつものトレーニングを始めた。

梨杏から報告を受けた天道はその話に事件性を感じたのか、明野宮城東高校にスバルとティアナを派遣することにした。
二人は早速彩と珠音に事情を説明しに行くことにした。

「つまり、由芽は何か事件に巻き込まれてるってわけ?」
「そうなるわね。 でも、あの子の安全のためにも下手に動かないでよね」
「うん、分かったよ。 けど、ユメちゃん、助けられるのかな・・・」
「大丈夫だよ、アーヤ。 あたし達だけじゃなくて零次達も動いてる。 だから、きっと由芽は助けるよ」

彩はスバルの言葉に安心した表情を浮かべていた。

零次はすでに明野宮市へ入り、由芽の異変について調べていた。
きっと、ダーククライムが絡んでいるはずだからという意識の下で・・・

「しっかし、ダーククライムの連中がこんな回りくどい手を使ってくるなんて連中も方向転換したってことか・・・?」

零次はそう呟きながらマッハアクセルを走らせていた。
しかし、そこへ砲撃が浴びせられた。

「アダムか!?」

零次は砲撃が飛んできた方向を見るとそこにはアダムがいた。
零次は素早くマッハアクセルから降りると意識を集中していく。
すると、零次の影が銀色になり、イヴの姿を映し出した。

「変身!!」

変身を終えたイヴはアダムとの距離を取り、構えを取っていく。

「仮面ライダーイヴ!! 行くぜ!!」
「貴様を殺す・・・ 今度こそ・・・」

アダムも構えを取り、イヴとの距離を測っていく。
そして、駆け出すとアダムとイヴは左右のパンチやキックを相手に対して放っていく。
しかし、お互いに寸前でかわしたりガードしたりしているため、決定打は入っていない。

「てめぇに聞きてぇことがある・・・ てめぇは何なんだ?」
「私はアダム・・・ 貴様を殺す者だ・・・」

イヴの質問にアダムはいつもと同じ言葉しか言わない。
なので、イヴは考えを改めアダムを叩きのめして聞くことにした。

「だったら、答えは簡単だ。 てめぇを叩きのめして聞くまでだぜ」

イヴはそう言うと、再び左右のパンチやキックのコンビネーションをアダムに対して放っていく。
しかし、アダムも同じように左右のパンチやキックのコンビネーションを放ってくる。
イヴとアダムはお互いに相手の隙を突こうとする。

「そこまでだ、二人とも・・・」

イヴとアダムのパンチを受け止めていたのはイヴと同じ姿をしているが黒と銀のラインを持ったライダーだった。
そう、二人の攻撃を止めたのは仮面ライダーイヴ・アナザーだったのだ。

「てめぇは何者だ!?」
「僕はゼルセン・アーデント・・・ 仮面ライダーイヴ・アナザーさ」

イヴの問いかけにイヴ・アナザーは答えていく。
しかし、アダムがイヴ・アナザーの手を振り払い、攻撃を仕掛けていく。

「まったく・・・ 君はどんな時も変わらないんだね・・・」
「貴様、私のことを知っているのか?」

アダムの言葉にイヴ・アナザーは頷いていく。
アダムはイヴ・アナザーとの距離を取ると構えを解いていく。

「貴様の知っていることをすべて話せ・・・ それ次第だ・・・」
「それはできないな・・・ イヴ、いや、沢井零次・・・ 早く、行きたまえ・・・」

イヴはイヴ・アナザーの言葉を聞き、咄嗟にマッハアクセルに飛び乗ると走らせて、その場を後にした。
イヴを視線で追っていたアダムが視線を戻すとイヴ・アナザーはその場からいなくなっていた。

変身を解除した零次は彩達の通う明野宮城東高校に着いた。
早速、調べていると妙な気配を感じた。
しかし、その気配もすぐに消えてしまった。

「(由芽ちゃんに会いに行くのが手っ取り早いけど、下手をすると由芽ちゃんの身が危なくなる・・・ ここはティアナに任せるしかねぇな・・・)」

零次はそう考えるとマッハアクセルを走らせ、明野宮城東高校を後にした。
その様子を見ている影が確かにあった。

スバル達が明野宮市に来てから一晩経ち、天道の指示通り、明野宮城東高校に転校していた。

「全員、席につけ! 今日はうちのクラスに転校生が二人も来たぞ」

担任の言葉でクラスの生徒達は座っていく。
担任はその様子を見ると転校生の二人を呼んだ。

「皆さん、はじめまして。 ティアナ・ランスターです。 よろしくお願いします」
「はじめまして! スバル・ナカジマです!! みんな、よろしくね」

ティアナとスバルが挨拶を終えるとクラスの雰囲気が一気に変わった。
それはそうだろう。
二人とも相当な美少女なのだ。
盛り上がらない方が不自然である。

「じゃあ、二人の席は美島と一ノ瀬の後ろだ」

スバルとティアナは担任の言葉に従い、自分の席に座った。

「二人ともうちのクラスなんだ。 すっごい偶然じゃない?」
「そうね。 あたしもそう思うわ。 (まさか、天道さんが権力にものを言わせたなんて言えないわよね・・・)」

ティアナと珠音が話しているのを由芽はなんとも言えないような表情で見ていた。

放課後になり、スバルとは別行動を取ったティアナは一人校内を探索していた。

「(由芽に起こった異変はきっと学校の中に何かある。 何の前触れもなしに事件が起こることなんてあり得ない・・・ だから、きっと見つけ出してみせる!)」

ティアナは決意を固めると動き出した。

「魔女イザベル様、こそこそと動いている者がいるようですがいかが致しますか?」
「放っておきなさい・・・ あの程度の小娘相手に遅れを取る私ではないわ・・・ それよりも、例の娘には取り憑けたのかしら?」

アイビーサイクロプスと魔女イザベルの計画は最終段階に入っていた。

「もちろんです、魔女イザベル様。 あの娘の深層心理の中に潜む闇を利用した人間どもの洗脳計画、順調に進んでおります」
「なら、急いでちょうだい。 ガイアセイバーズも嗅ぎ付けているようだから計画の成功に関わってくるわ」

魔女イザベルの言葉にアイビーサイクロプスは頷くと姿を消した。

ティアナはまず最近自分達以外に転校してきた生徒や転勤してきた教師について調べていた。
そして、三人のうち、候補として一人の人物が上がった。
その人物は保険医の喜多村さやかである。
何故、彼女に目をつけたのかというと保険医なら全校生徒について調べることができるからだ。

「さて、喜多村先生について調べてみようかな?」

ティアナがそう呟いた時、蔦のようなものがティアナの首目掛けて飛んできた。
ティアナはそれを避けると素早くバリアジャケットを装着していく。
そして、クロスミラージュを構えるがそこには何もなかった。

「あたしの気のせい? そんなはずないんだけど・・・」

ティアナはバリアジャケットを解除すると元の制服姿に戻った。
そして、保健室に向かうことにした。

アイキャッチA(明野宮城東高校の制服姿のティアナ、クロスミラージュを構える)
アイキャッチB(明野宮城東高校の制服姿のスバル、リボルバーナックルを右腕に装備)

ティアナが保健室に入ってきたのを理解したさやかは作り笑顔を作り、応対した。

「あら、ランスターさん。 どうしたのかしら?」
「いえ、少し悩みを聞いてもらいたくて・・・」

ティアナはわざとらしく弱気なふりをしている。
ここでボロを出すわけにはいかないのだ。

「何かしら? 私でよければ聞かせてちょうだい」
「は・・・はい。 実は、私の友達が最近元気がなくて・・・ でも、私、どうすればいいのか分からなくて・・・」

ティアナの言葉にさやかは少し考えたふりをしてから答えていく。

「それなら、その子とじっくり話してみたらどうかしら? そうすれば、その子の悩みもなくなるかもしれないわよ・・・」
「ありがとう・・・ございます」

ティアナはそう言うと保健室を後にした。

零次は由芽達と合流し、由芽の様子を見ることにした。

「(けど、いつもと変わらず、大人しそうな娘だよな・・・)」

零次はそんなことを考えながら彩や由芽達と話していく。

ティアナがゆっくり歩いていると周りを少女達が囲んだ。

「あなた達は何なんですか?」
「・・・・・・」

少女達はティアナの言葉には答えない。
ティアナは自分の考えが甘かったことを理解した。
そして、猫をかぶることを止めた。

「あー、もう!! めんどくさ!! あんた達、何者!?」
「私達は魔女イザベル様が僕・・・」

少女達の言葉にティアナは自分の考えをまとめた。
とりあえず、少女達を救うことが先決だ。

「クロスミラージュ、セットアップ!」
『セットアップ』

ティアナは素早くバリアジャケットを装着していく。そして、拳銃型になったクロスミラージュを手にしてから素早くスタンバレットで一人の女生徒を狙い撃った。
もちろん、非殺傷設定なので命の危険はない。
しかし、その女生徒はまったく効き目がないと言わんばかりの様子で動いている。

「(打撃特性と高電圧での神経刺激の効果があるスタンバレットを喰らって平然と動いてる辺り、痛覚を麻痺させられてるの?)」

ティアナがそんなことを考えているとスバルが静かに歩いてきた。

「スバル!? どうした・・・」

ティアナはスバルの下に駆け寄るがスバルはティアナの腹に右のショートアッパーを叩き込んだ。
ティアナはスバルの放った一撃に意識が薄れてしまった。
途切れゆく意識の中でスバルの目を見たティアナは自分の失態に気がついた。

零次は由芽の異変に気づきつつあった。
しかし、決定的な証拠が掴めず、手をこまねいていた。

「どうしたんですか、零次さん・・・」
「なぁ、由芽ちゃん。 何か悩みがあるなら俺に話してみろよ。 すっきりするかもよ」
「そうだね。 そうしなよ、ユメちゃん!」

零次と彩の言葉に由芽の表情が変わった。
まるで、二人に対して強い怒りを感じているかのように・・・

「彩ちゃん達に何が分かるんですか!! 毎日を気楽に過ごしてるのに!!」
「どうしたの、ユメちゃん・・・ 何か変だよ・・・」

彩の言葉がトリガーとなったのか、由芽の目から生気がなくなった。

「うるさいです・・・ 放っておいて・・・」

由芽はそう言うと、駆けていった。

「(どうして、私はあんなことを・・・)」
『それはお前が心の中でそう思ってるからさ・・・ 自分の心に素直になったらいいさ・・・』

由芽は自分が零次達に言ったことを反省していると心の中から不思議な声が聞こえた。
由芽はその声の言葉を否定しようとするができなかった。

『それはそうさ。 お前はいつも自分を偽ってたんだからな・・・ ククク・・・』
「ちが・・・」

そこで、由芽の意識は完全になくなった。
そして、由芽の影から蔦のようなものが伸びた。

零次が由芽の家の近くに来た時、由芽の家から影を這うようにして蔦が伸びてきた。
零次はそれを見て、由芽の家に入ろうとしたがそこへスバルがウイングロードの上を滑走しながら突っ込んできた。
零次はそれを咄嗟に前転でかわした。

「何すんだ、スバル!?」
「死ね・・・ 沢井零次・・・」

スバルの口からとんでもない言葉が吐き出された。
しかし、零次はオーラルアイを発動させ、スバルを見ていく。
スバルの身体には普通では見えない蔦が複雑に絡みついていた。

「スバル、待ってろよ・・・ へん・・・」

零次が意識を集中させてイヴに変身しようとしたが別の方向からオレンジ色の弾丸が飛んできて、零次の左腕を貫いた。

「があぁぁぁっ・・・」

零次は痛みから呻いてしまう。
しかし、意識を切り替えると次々と撃ち込まれるティアナの魔力弾をかわしていく。

「何なんだよ・・・ まさか、ティアナ達を操ったのは由芽の異変の元凶か・・・」
「その通りよ・・・ はじめまして、沢井零次・・・ 私の名前は魔女イザベル・・・ ダーククライム大首領を支える10本の柱の一つよ・・・」

突然、現れた魔女イザベルの言葉に零次は魔女イザベルの方を見る。
そして、意識を集中しようとするがそこへティアナの魔力弾が飛んでくる。
的確なティアナの射撃をかわすだけで精一杯になってしまっている零次はなんとか変身しようと試みる。

「あはははは! 変身できるものなら変身してみなさい!! できないでしょうけど!!」
「やってやるぜ! へん・・・身!!」

零次はスバルの右ストレートとティアナの魔力弾をかわしてからジャンプすると空中でイヴに変身した。

「何故、変身できたの!?」
「空中にいようが変身はできるってことだ!! 行くぜ、魔女イザベル!!」

イヴはすぐに魔女イザベルに対して右のパンチを放とうとするが魔女イザベルは逃げるように姿を消した。

(今はお前と戦う時ではないわ・・・ いずれ、必ず殺してあげる・・・)

虚空に魔女イザベルの声が響いた。
しかし、相変わらずスバルとティアナの攻撃はイヴに向けて放たれている。

「すまねぇ、ティアナ、スバル!!」

イヴはそう言うと、スバルとティアナの腹にコンパクトに放ったパンチを叩き込み、気絶させた。
そして、由芽の部屋へ行こうとしたがすでに由芽は外に出てきていた。

「由芽ちゃん! いつもの君はどうしたんだ!? らしくないぜ!!」
「らしくない? あなたに何が分かるんですか?」

イヴは由芽の言っている言葉が本当の由芽の言葉ではないということを理解していた。
イヴは静かに構えた。

「イヴ・・・フラッシュ!!」

イヴの掛け声とともにストーン・イヴから強烈な光が放たれ、由芽の身体から植物の怪物、アイビーサイクロプスが弾き出された。

「てめぇが由芽ちゃんを操ってたのか!?」
「うるさい、小僧めが!! 死ね!!」

アイビーサイクロプスは右手の蔦を伸ばして、イヴを捕まえようとしていく。
しかし、イヴはその蔦を掴み、ジャイアントスイングの要領で振り回していき、放り投げた。

「終わりだぁ!!」

イヴは空中で体勢を整えられないアイビーサイクロプスを追うように走っていく。
そして、勢いよくジャンプするとアイビーサイクロプスにライダーキックを叩き込んでいく。
アイビーサイクロプスはライダーキックの衝撃に耐えられず爆発した。

アイビーサイクロプスによる事件が解決してから2日経ち、零次はまた東京へ戻ることにした。

「あの、沢井さん・・・ 今回はありがとうございました・・・ えっと・・・」
「由芽ちゃんが今回言ってたことはただのうわごとさ。 だから、気にすることはない」

由芽は零次の言葉に少し納得できないといった表情をしている。
零次はそんな由芽の表情を見て、由芽のおでこにデコピンしていく。

「ふぇっ?」
「いいか、由芽ちゃん。 由芽ちゃんには彩や珠音ちゃんがいるんだから何か悩みがあるなら二人に話せばいいんだ」
「いいんでしょうか?」
「あぁ、いいんだって。 それは別にわがままになんかならないからさ」

零次がそう言うと由芽は深々とお辞儀をした。

そして、零次はガイアセイバーズの基地へ戻っていった。

ダーククライムの作戦はますます恐ろしいものになってきている。
はたして、イヴやガイアセイバーズはダーククライムを打倒することができるのだろうか。


to be continued


次回

スーパーヒーロー作戦 NEW MISSION Episode-16 神宮寺まどかVS笹森さつき

梨杏と闘って、負けてしまった笹森さつきだが女子ボクシング協会は神宮寺まどかの試合がなかなか組まれないことからさつきとまどかの試合を組んだ。
そして、両者が了承したことで二人の試合が決まった。
はたして、二人はどんな試合を繰り広げるのか?

勝利の女神はどちらに微笑むのか??

乙女達よ、己の想いを拳でぶつけよ

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あきゅろす。
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