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ひらひらの小説
第1回 月娘トーナメント 第1回戦 第2試合  海老塚万里子VS河薙紀子

第1回 月娘トーナメント 第1回戦 第2試合  海老塚万里子VS河薙紀子

第1回 月娘トーナメント 第1回戦 第2試合はゲストの一人である『ブラッディーマリー』こと海老塚万里子とお嬢様ボクサーである河薙紀子である。
海老塚は相手を滅多打ちする闘い方を得意とするファイターで、河薙は卓越した動体視力と反射神経を活かしたカウンターパンチャーである。

二人がリングの上に上がると河薙を応援する歓声の方が多く聞こえてくる。
しかし、海老塚を応援する歓声も多く聞こえる。
両者の人気は同じくらいらしい。

レフェリーが二人をリング中央へ呼ぶと早くも睨み合っていく。
プライドの高いお嬢様同士の試合だからこその風景なのだろう。
レフェリーの注意を聞いている間も二人の視線は途切れることがなかった。
レフェリーは注意し終えると二人を自分のコーナーに戻らせる。

「(あの傲慢な顔に私のパンチをたっぷり叩き込んであげますわ!)」
「(あの生意気な小娘の顔を思いきり腫れさせてやるわ!!)」

二人は自分のコーナーで同じようなことを考えていた。

試合開始のゴングが鳴り、二人は勢いよくコーナーから飛び出してくる。
海老塚は左右のストレートを打ち込んでいくが、河薙はそのストレートを素早いフットワークでかわしてカウンターの左ジャブを数発放っていき、また距離を取る。
海老塚はそんな河薙に苛ついたのか、さらにむきになってストレートを放っていく。
河薙はストレートを大振りしながら放つ海老塚をあしらい、カウンターの右フックを海老塚の頬に打ち込んでいく。

「うふふ! 弱すぎるんじゃなくって、ブラッディーマリーさん!!」
「うるさい、小娘!! 今すぐリングにお寝んねさせてあげるわ!!」」

河薙は海老塚がそう言ったのを聞いて、一瞬興奮してしまったがすぐに冷静になり、海老塚から距離を取っていく。
海老塚は必死に追い付こうとするが河薙にいいようにあしらわれてしまう。
そして、大振りな右ストレートを打っていくとまたカウンターパンチをもらってしまう。
しかし、海老塚は河薙をコーナーに捕まえることに成功した。
海老塚は河薙のパンチ力を計算に入れて試合を進めていたのだ。

「やっと捕まえたわ・・・ さっきまでのお返しさせてもらうわよ!!」
「くっ・・・ やれるものならやってみなさい!!」

海老塚は河薙の言葉を聞くと左右のフックやストレート、アッパーを連打して河薙のガードを破り、彼女の身体にパンチを叩き込もうとする。
河薙も必死にガードするが徐々にガードが破られ、顔やボディーに海老塚のパンチが食い込む。
そして、海老塚の右アッパーカットに河薙の顎がかちあげられてしまう。
口から唾液にまみれたマウスピースを吐き出してしまったがなんとかダウンすることだけは堪えた。
海老塚がさらに攻めようとした時、1ラウンド終了のゴングが鳴り響いた。

「はぁ・・・ はぁ・・・ うぶぅ・・・」
「次のラウンドはもっと痛めつけてあげるわ」

そう言うと、海老塚は意気揚揚と自分のコーナーに戻っていく。
河薙もある程度ゆっくりコーナーに戻りながら息を整えている。

「はぁ・・・ はぁ・・・ (何であんな女のパンチでこんなに苦しいんですの・・・ 許せませんわ・・・ 次のラウンドは倍にしてお返ししますわ!!)」
「うふふ・・・ (次のラウンドはもっともっと殴ってあげるわ。 そして、あの小娘の顔をパンパンに腫らしてあげる!!)」

2ラウンドが始まり、海老塚はさらに河薙に接近していく。
そして、左右のストレートで追い込んでいく。
河薙は必死にガードしながら距離を取ろうとするが防ぎきれずに何発かもらってしまう。


「あぶぅ・・・ うぐぅ・・・ かはぁ・・・」
「うふふ・・・ 無様ね。 このままあんたの顔を綺麗にしてあげるわ!!」

海老塚の左右のフックやストレートが河薙のボディーや顔を抉っていく。
その度に口から唾液を吐き出し、悲鳴を上げていく。それがさらに河薙へのラッシュに勢いを与えていく。

「ぶへぇ・・・ あぐぅ・・・ んぶぅ・・・」
「早くダウンしなさいよ! 弱いんだから!!」

海老塚の右ストレートが河薙の左頬に打ち込まれ、ダウンしてしまった。
レフェリーが海老塚をニュートラルコーナーへ押しやってカウントを始める。

「1・・・ 2・・・ 3・・・」
「はぁ・・・ はぁ・・・」

河薙は立とうとしていくがなかなか身体に力が入らない。

「4・・・ 5・・・ 6・・・ 7・・・」

河薙の身体が徐々に起き上がっていく。
そして、カウント8で立ち上がった。

「河薙、試合を続けられるか?」
「も・・・ もちろんですわ・・・ 全然効いてませんわ・・・」

レフェリーは河薙が試合続行が可能と判断し、試合を再開していく。
すると、海老塚はまた素早く河薙に近づき、左右のフックをボディーに打ち込んでいく。
しかし、河薙も左右のストレートで反撃していく。

「ふぐぅ・・・ ぶはぁ・・・ まだまだ!」
「かはぁ・・・ んあっ・・・ 見苦しいわよ!!」

ここで、2ラウンド終了のゴングが鳴る。
河薙はやはり苦しそうに自分のコーナーに戻っていく。
しかし、海老塚も少し苦しそうにしながら自分のコーナーに戻っている。

「はぁ・・・ うぶぅ・・・ (こんなのあり得ませんわ・・・ あんな反則をするしか能のないようなボクサーにここまでやられるなんて・・・ 次のラウンドでは必ずやり返してさしあげますわ!!)」
「はぁ・・・ はぁ・・・ (弱いくせにしぶといわね。 けど、次のラウンドでKOしてあげるわ!!)」

3ラウンド目が始まると河薙はゆっくりとリング中央へ向かおうとする。
しかし、海老塚が素早く近づくと左右のフックを河薙のボディーや脇腹に打ち込んでいく。
河薙の口からはさらに唾液が吐き出され、さらに胃液まで吐き出し始めた。

「ふぐぅ・・・ かはぁ・・・ うぶぅ・・・」
「ほら、さっさと倒れなさいよ! 苦しいんでしょ!!」

海老塚はガードの下がってきた河薙の顔面に左右のフックやストレートを叩き込んでいく。
河薙の頭が左右のパンチで揺さぶられていく。
そして、完全にガードの下がりきった河薙の顎に海老塚は下から右アッパーを打ち込んでいく。
河薙の口からは血と唾液にまみれたマウスピースが真上に吐き出される。

「ぶぐぅ・・・」

照明の光を浴びて、河薙のマウスピースが輝く。
そして、河薙の身体がゆっくりと前のめりに倒れていく。

レフェリーが海老塚をニュートラルコーナーへ向かわせてからカウントを始める。
しかし、河薙は立つ気配を見せない。

「1・・・ 2・・・ 3・・・」
「(あれっ・・・ 私、何をしているのかしら・・・ それにしても、ひんやりして気持ちいいですわね・・・)」

河薙が立ってこないのを見て、海老塚は余裕そうにコーナーにもたれかかっている。

「もう、諦めたらどう? どうせ、私には勝てないんだから」

しかし、河薙の意識は少しずつはっきりしてきた。

「はぁ・・・ はぁ・・・ (そうでしたわ・・・ 私はあの生意気な女とボクシングをしていたのですわ・・・ 負けられない・・・)」

河薙の身体が徐々に起き上がっていく。
そして、カウント9でふらつきながらなんとか立ってファイティングポーズを構えることができた。
レフェリーが河薙のグローブを持ち、試合を続けられるか確認していく。
そして、河薙が試合を続けられると判断したレフェリーによって試合が再開された。
試合が再開されたが河薙の膝は完全に震えてしまっていて、ガードも甘くなっている。
そこへ、海老塚の左右のフックやストレートが叩き込まれた。
その度に河薙の顔が左右に吹き飛び、口からは血と胃液の混じった唾液が吐き出される。
そして、海老塚の右ストレートが完全にガードの落ちた河薙の鼻に叩き込まれた。

「ふぐぅ・・・」

河薙の身体が後ろ向きに大きくぐらついていく。
そして、ロープに当たった河薙が戻ってくると海老塚の身体に無意識に抱きついていく。

「んぶぅ・・・ えぶぅ・・・ ぶふぅ・・・」

河薙の口からは血反吐にまみれたマウスピースが吐き出される。
さらに、河薙の口から大量の血反吐が吐き出され、そのままリングに崩れ落ちた。
レフェリーが近づいていくが河薙の意識は完全に飛んでいるので、レフェリーは試合を終了させた。

「うふふ・・・ 弱いくせにわたしに生意気なことを言うからよ・・・」

海老塚は河薙の血反吐によって大輪の花を咲かせたコスチュームを見つめながらリングを後にした。

第1回 月娘トーナメント 第1回戦 第2試合は海老塚が河薙を圧倒的な実力差で叩きのめして勝利を収めた。

次の試合はどんな試合になるのだろうか。
まだまだ、勝負の行方は分からない。


    第2試合
            海老塚万里子VS河薙紀子
勝者:海老塚万里子

3ラウンド  1分25秒 KO勝利

フィニッシュブロー: 右ストレートと右アッパー


あとがき

夏バテや他サイトへの投稿などで完成までに時間がかかってしまいました。
これからは、もう少しスピードアップしていくつもりなのでお付き合いよろしくお願いしますね♪♪

後、しつこいようですが裏1103さんが見てくださっているなら連絡ください!
勝手に企画やキャラを使ってしまっていますので・・・
また、海老塚万里子の産みの親であろうアデリーさんも見てくださっていたら連絡ください!!
よろしくお願いしますね!!
ひらひらでした。

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