ドラクエの愛
愛してはいけないのに(sideビアンカ)
「はあ」
なんで伝えられないんだろう
好きなら好きってちゃんと言えば良かったはずなのに、言えなかった
「仕方ないよね....」
アベルはフローラさんと結婚して天空の盾を貰わなければならないのだから
諦めたはずなのにどうしてこんなに愛しく感じてしまうのだろう
愛したところで辛くなるだけなのに
そう何度も念じた
アベルを愛してはいけない
ビアンカは心の中で何度も自分に言い聞かせた
しかしビアンカの頭から自分にいつも優しいアベルの笑顔が離れることななかった
もう見ることはできないだろうに
「やっぱりだめかな....」
ビアンカの目から一滴の涙がこぼれ落ちた
やっぱりアベルのことが好き
愛せずにはいられない
でももう遅いよね
ビアンカは少し腫れた眼を隠しながら、ベットの中に入った
「眠れない」
ビアンカはその後、寝ることもできずに、独り魘されていた
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