ドラクエの愛
結婚を控え(sideアベル)
どうしたらいいのだろう
今の今まで結婚なんて考えてもいなかった
僕は本当に正しい選択をできるのだろうか
考えると本当に怖くて眠れやしない
「少し外の風にあたってこよう」
アベルは宿屋の亭主に断って、しばらく外を歩くことにした
「アベルは誰と結婚するかなぁ」
アベルの連れのスライムのスラリンがぽつりと呟いた
「ビアンカ様はアベル様のことが好き、だけどフローラ様と結婚しなければお目当ての天空の盾は手に入らない。難しいところです....」
同じくアベルの連れのスライムナイトのピエールが言った
「そんなのとどうでもいいわよ!アベルはアタシのものよ!」
同じくアベルの連れのエンプーサのキャシーが不機嫌そうに言った
「どうでも良いわけないでしょう、結婚ってのは人間にとっては人生で最大と言っても良いものですから」
見かねたピエールがキャシーに言った
「ふんだ!」
キャシーは完全に機嫌を損ねてしまい、そっぽむいてしまった
「しかし....わしらがこんなことでもめても事態は解決せんぞ」
同じくアベルの連れの魔法使いのマーリンがもめる仲間達を諭すように言った
「マーリンの言う通りだね。これは僕達じゃなくてアベルが決めることだからね」
やっぱり決まらない
こんな時にヘンリーがいてくれたら....
ヘンリーだったらどちらを選ぶのだろうか
考え事をしながら歩いているうちに、アベルは一軒だけ明かりが付いている建物を見つけた
「あら、アベル。どうしたの?こんな夜遅くに」
「あぁ、ビアンカ。なんだか眠れなくて、散歩してたんだ」
アベルは中にビアンカがいるとは思っていなかったためか、少し驚いていた
「まぁ結婚となれば無理もないわね。でも悩むことはないわ。フローラさんと結婚すれば良いんだから」
ビアンカは笑顔で言った
しかしアベルはビアンカのその笑顔に少し不安を覚えた
「もう寝よう」
アベルは不安な気持ちを抑えながら、ベットに入り、眠りについた
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