番外編
其の3

ユアン:
 お前が語ってどうする。

ルーファウス:
 おお、そうだった。

ユアン:
 まったく、インタビューの意味をわかっているのか。だから、女性にもてないのだろうね。

ルーファウス:
 そ、そんなことはない。レナに――

ユアン:
 身内に好かれるのは、当たり前だ。身内ではなく、まったくの他人だ。

ルーファウス:
 知らん。

ユアン:
 それが本音か。女性は、優しい異性を好む。実力行使で手に入れようとしても、いつかは離れて行く。女の心は繊細だからな。それに、気配りがある男を好むだろう。そのあたりを踏まえれば、異性など落とせる。

ルーファウス:
 勉強になるな。

ユアン:
 いい加減、レナという少女から離れろ。

ルーファウス:
 それは、無理な相談だな。

ユアン:
 後でどうなっても知らん。
 おっ! 仕事の電話だ。此処で僕は失礼する。

ルーファウス:
 まだ、いいではないか。

ユアン:
 上に立つ者、仕事をサボるわけにはいかない。何処かの人物のように、暇ではないんでね。

ルーファウス:
 痛いことを言うな。

ユアン:
 本音だ。

ルーファウス:
 うむむ、相変わらず掴み所がない人物だ。


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