色とりどりの光と影 7 黄瀬side 「走って帰ってきたのか? 汗だくじゃねーか。」 頭を撫でながら笑うセンパイ。 「だって、部屋の電気ついてたッスから。」 「オレがいるから走ってきたのか。 まるで犬だな、お前。…お座りっ。」 「はいッス!」 そう言ってソファのセンパイの横に座る。 「いきなり来て悪かったな。」 「別にセンパイならいいッス! 嫌だったら鍵渡してないッスよ!」 この家の合い鍵を持っているのは センパイだけ。 オレがこの家をわざわざ借りているのも 実はこのためだ。 「センパイ、今日調子悪かったんスか?」 「…まぁな。」 「もしかしてそれってオレがいなかったからッスか?」 「…シバくぞ。」 そう言いつつも、顔を背けるセンパイ。 あぁ、もう、この人はーー… 「可愛いッスね、センパイ」 [*前へ][次へ#] [戻る] |