Starry☆Sky
第五話
*
『あれ……何か、お母さんがおる』
「え…?」
生徒会での初日の仕事が終わり(自分は月子に絡んでただけだったけど)、月子と寮に帰ろうとしていた時だった。
「お疲れ様」
「お疲れ」
「お疲れ様、月子、智佳」
『んー…ありがたいんだけど……何でいんの?』
「は……?」
錫也が怒りかけている…気がする……マズいっ…!!
『あ、いや、あの、えーと、怒らないでくださいっ!!!えと、ほら、生徒会の後なのに待っててくれたのかなー、っていう意味で。まぁ、月子が心配なのは分かるけど』
錫也、哉太、羊が顔を見合す。
呆れたように溜息をついたのは羊だった。
「智佳は分かってないね」
『何だとっ……そのアホ毛、もぐぞ!!』
「こら、智佳。月子も智佳も女の子だし、心配だったんだよ。俺だけじゃなくて、哉太も羊もね」
「なっ…!!言わなくても良いだろっ!!!!!」
顔を赤くする哉太。
意外だった。
何に関しても女の子扱いされてこなかった自分が、今、3人に同時に心配されている。
3人に同時に女の子扱いされている。
『なんかさー…』
「ん?」
「どうしたの、智佳ちゃん」
私、幸せかもしれない
そう思えた。
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