Non Stop部屋
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「やっぱりここにいたか〜」



昼休み、心地好い風が吹き流れる静かな体育館裏。


黄昏ながらタバコを吹かしていた政宗は、1人の時間を邪魔しにきた大男の姿を見て、眉間に皺を寄せた。



「………何の用だ?」



用がないならさっさと消えろよオーラを全面に出したが、

慶次は少しも躊躇せず政宗の隣に腰を下ろした。




「………佐助とケンカしたんだねぇ」

「…………」



慶次の一言で政宗の表情は更に険しくなった。




「………アイツが口割ったのか………」

「いんや〜………政宗が屋上に来ない理由なんてそれくらいだと思ってさ〜………ってか、ケンカしたのはホントなんだ」

「チッ…………」




政宗は墓穴を掘ったことに舌打ちをした。



「で、原因は何?」

「お前には関係ないだろ」

「えぇ〜!友達なんだし関係はあるでしょ〜」

「うるせぇ」



政宗はニコニコしている慶次を厳しく睨んだ。



「政宗………良かったね」

「ハッ!意味分かんねぇよ!とっとと失せなッ」

「………ケンカしてイライラするほど佐助のこと大好きなんていいことじゃん?」

「ッ────」



政宗は呆気に取られてしまい、怒る矛先を見失った。



「あぁ〜………お前ってホント調子狂うぜ………」



変わらない笑顔を向ける慶次から視線を外して、政宗は頭を掻いた。



「…………確かにイラついてるが、1人になりてぇんだから空気読めよな」



呆れるように吐き捨てた。




「空気くらい読んでるよ………」

「あぁん?……────」




慶次は政宗の頬に手を伸ばし、

そしてキスをした。




「…………これのどこが?」



瞬き1つせずに慶次の行動を許した政宗は、驚く様子もなく問う。



「…………佐助とケンカしてキスしてないから口淋しいんでしょ?」



慶次が指差した先には無数の吸殻。




「………まぁ………違わねぇが、お前がキスするとこじゃねぇだろ?」

「恋に悩んでる子は助けたいじゃん?」

「ッ────…………ククッ………お前ってホント調子狂うぜ」



馬鹿なのか何なのか、慶次の的外れな返答に、政宗は笑ってしまった。




「物欲しそうな口してるよ…………」

「そうでもねぇよ…………」




2度目のキスは、目を閉じて交わされた…………














×××××××××××××××
壱伍今様メンバーの壱子くんへのご褒美(?)小説。

「ちゃんとご飯食べなさい!」ってオカンな説教したら聞いてもらえたので(笑)

大好きな慶次を捧げる。

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あきゅろす。
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