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止まらない(R親×佐)
「あっ、アッ!」
「ん………ハァッ」
夏の蒸し暑い日中だというのに、窓は締め切った室内。
エアコンは設置されていない。
唯一ある冷房器具といえば扇風機だが、室内の熱を掻き混ぜるだけで、涼は全く感じさせない。
そんな室内で、汗をほとばしらせて、荒い呼吸で肌を貪り、情事に耽るのは
元親と佐助だった………
「ぅ、んッ!あ、」
「くっ………」
全身の毛穴という毛穴から汗が吹き出している。
掻き上げても汗で張りつく銀髪。
鼻先や顎から、身体を揺らす度に汗が雨粒のように滴り落ちる。
腰を打ち付けるといつも以上に滑りが良くて、音がいやらしく響き、汗のせいなのだと分かっていても元親は激しく攻め立てた。
奥へ奥へと突き上げるやり方に、佐助は声を噛み殺すことが出来ず、艶っぽい喘ぎ声を漏らすばかりだった。
「アッ!ん、あ」
ぎゅうっと目をつぶりながらも、口はだらしなく開いて酸素を取り込み、淫らな声を漏らす佐助に、元親の『オス』は高揚する一方。
しかし、『イイ』箇所を先程から何度も掠められているので、佐助の限界は間もなくだった。
「も、………ち……かぁ……アッ!!」
「バッ………!」
根元まで激しく出し入れされ、ガクガクと身体を揺さ振られていた佐助が身震いと同時に己の腹の上へ吐精した。
そして、達するのを堪えていた分、急激な内壁の収縮になす術もなく、元親は一気に腰を引いて佐助の胸や腹に白い塊をぶちまけた。
「………っかやろ………」
不本意な絶頂の迎え方に悪態をつきながらも、しっかりと絞り出すように身震いをした。
「はぁ………はぁ………」
2人の荒い呼吸。
余韻に浸ろうにも玉のように吹き出す汗に耐えられず、元親は立ち上がって窓に近づいた。
「クソあちぃ!!」
窓を全開にしてそのままドシドシと踏み鳴らして部屋を出て行った。
「はぁ…………」
涼しいとは言えないが、室内の温度よりはましな風が窓から入り込み、
部屋の向こうから聞こえる水音に耳を澄ましながら佐助はゆっくりと瞳を開けた。
暑さと気だるさで重い身体を少し起こすと、腹筋の窪みに浮かぶ汗と精液に溜め息が零れた。
「ティッシュくらい取ってよね………」
佐助はそっと動いて、ベッドの脇に落ちている箱に手を伸ばした。
2人分の精液、そして滴る汗。
簡単に拭い切れるものではなかった。
「カーッ!スッキリしたぜぇ」
タオルで頭をガシガシと乾かしながら、元親はペットボトル片手に戻ってきた。
「飲むか?」
「あぁ………」
差し出されたそれを受け取るために佐助はようやく身体をおこしたが、汗が一気に流れていった。
「あちぃー…………」
「………1人だけ気持ち良さそうだね」
扇風機の前を陣取る背中に、佐助は不快さも手伝って悪態をつく。
「あ?勝手に気持ち良くイッてんのはテメェだろ?グダグタ言ってねぇで風呂行けよ」
「…………」
佐助はペットボトルをがぶ飲みしてから立ち上がった。
ザァァァ────………
頭からぬるま湯のシャワーを浴びて、佐助は落ち着きを取り戻した。
「ハァ…………」
佐助は腰にタオルを巻いて出てきたが、変わらず扇風機の前に座る裸体の元親。
「ん?出たか………ちょっとツラ貸せ」
「何…………んんッ!?」
元親に手招きされて近寄ると、強引に頭を引き寄せられてキスをされた。
「………何………急に」
「お前って意外に女みてぇなトコあんだろ?ヤリっ放しが気に入らねぇのかと思ってよ」
「…………単純」
否定できない発言に、少し居心地悪そうに人型に汗のシミが出来たベッドに腰掛けた。
「…………ただ暑くてイライラしてるだけだよ」
「だからエアコンついてるお前んちで………」
「嫌だ!旦那も大将もいつ部屋に入ってくるか分からないってのに!」
「…………お前がアンアン善がらなきゃ、うちだって窓開けられるし、外でもヤレんのにな」
「ッ!!」
カァっと赤くなる佐助に元親はニヤリと笑う。
「まぁ………声を押し殺そうとしてんのに出ちまうんだから仕方ねぇよな」
「う………るさいな………」
恥ずかしくて顔を背けた佐助に近寄る。
「ククッ………次は勝手にイクなよ?」
「はぁ!?もういいよ!せっかくシャワー浴びたのに」
「また入りゃいいだろ?」
「ちょ、窓ッ」
佐助は簡単に押し倒されて腰のタオルも剥がされてしまった。
「お………願い………声………出ちゃう」
佐助が涙混じりの懇願をするまで、元親は窓を開けたまま執拗に一点だけを攻めたのだった…………
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学パロ?夏小説。
とりあえずチカはドSで動物。
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