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3年生の夏(学パロ)

















「なぁなぁ、お前達ってさ、部活引退したらまず何がしたい?」



政宗の英語のノートを丸写ししながら、慶次は突飛な発言をした。


どこにそんな話の脈絡があったのか?
ノートを貸した政宗も、写し作業を見ている佐助も、そんなツッコミを入れないくらいに、慶次の発言はいつも突拍子もない。



「ねぇ?」

「ん〜………俺様は………」



答えないと答えるまでしつこい男なので、佐助は答えを探した。



「ん〜…………ん………」

「何々??」

「…………」



佐助は何かに辿り着いたようだが、口は開かずに政宗の方をちらりと見やった。



「何?政宗絡みのことなの??お熱いことで〜!」

「何だよ………俺が関係すんのかよ」

「………んー………まぁ………」

「言やいいじゃねぇか」



何で歯切れの悪いことをしているのか気になる政宗。



「言っても怒らない?」

「あぁ」

「よし!佐助が部活を引退したらしたいことはぁ!?」



政宗の機嫌を伺う佐助に、浮かれる慶次。



「俺は…………伊達ちゃんの腰が抜けるくらいにセックスがしたい!!」

「はぁっ!?」

「いつもいつも部活に響くからってお預け食らってさ!気絶するくらいに腰が振りたいの!」

「あははははっ!」



佐助の切実な願いに、政宗は赤くなり、慶次は大爆笑だった。



「馬鹿じゃねぇの!」

「俺様本気だってば!!」

「ッ」



恥ずかしさのあまり怒鳴った政宗だが、佐助が負けじと言い返してきたので怯んでしまった。



「伊達ちゃんのが負担大きいから、無理させるのは悪くていつも我慢してるけど、でもオナニーするのも後ろめたくて溜め込んでたら、」



佐助は両手で顔を覆った。



「この歳になってまで夢精しちゃったんだよ………」

「ッ…………」



佐助の嘆きに、慶次は「あーぁ泣いちゃった」と言いたげな視線を政宗に送り、政宗は居心地悪かった。



「ちゃんとッ………させてるじゃねぇか………」



唇を尖らせながら政宗はボソボソと呟いた。



「足りないよ………俺、伊達ちゃんが堪らなく好きなんだよ」

「佐助………」



佐助の愛の告白に赤くなる政宗。



「だから………もう少ししよう?………それで、引退したら………ね?」

「……………」



諭すような穏やかな囁きに政宗は小さく頷いてしまった。



「やった………!!伊達ちゃん大好き!!」

「馬鹿ッ!学校では抱きつくなっての!」



いちゃいちゃするバカップルな2人。


これの元になった質問を投げ掛けた慶次は、既に興味なくノートの写しに専念していた。











×××××オマケ××××


「ちなみに伊達ちゃんの引退したらしたいことは?」



いちゃいちゃして満面の笑みの佐助は政宗に質問をした。



「そんなの決まってる」

「何??」



さすがに無関心だった慶次もまた興味が湧いて顔をノートから離した。



「俺が引退したらやりたいことは、炭酸飲料を飲むことだ!!」



ドーンと言い張る政宗に佐助と慶次は目が点。



「え………何?」

「だから、炭酸を飲むんだよ!スポーツマンは普通飲まねぇだろ?だから俺は引退したら飲むって決めてんだよ」

「あぁ〜………なるほどね………」

「まさか伊達ちゃんが旦那と同じ天然だったなんて………」

「んだよ!文句あるのか!?」



渇いた笑いをする慶次
手で顔を覆ってうなだれる佐助
キレる政宗………


今日も学園は平和です。








×××××××××××××××

政宗の発言は実話を元に。

だって、スポーツマンはそうだろ!?(自爆)
うん。私はコーラを飲みました。

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