戦国
今宵喰らうは……(*親×政)





西海の鬼と独眼竜───






宝を求めて戦いを挑んできた海賊を迎え撃つ。






「っるぁー!!」

「ヒュッ!」



互いの死角からも攻撃を繰り出す真剣勝負を行っている。





「暑苦しい男は着物を着ねぇのかよ!」




ほぼ裸の一国の主や、赤い鉢巻きが頭に浮かんだ。




「自慢の腹筋なんだよ!」



二人は火花を散らしながら攻防を繰り返していた。








「ぐわぁっ!!」

「アニキー!!」




元親は鮮血を流し膝を地についた。



「うわぁーアニキー!!」

「ぐ…………不覚を取ったか……」

「Ha!俺の方が強ぇんだよ!」


政宗は元親を見下ろしながら、刀を鞘に収めた。



「おいっお前ら!戦は終わりだ!客人をもてなせよ!」

「へい!筆頭!」



両軍は痛手を負っている。





「うちの部下達を……頼む───」





元親は意識を失った。











───────

「政宗様……両軍共死者は出ていませんが、かなりの傷者が………」

「ククッ……海賊風情がやりやがったな……」

「何故奴等を………」

「命の取り合いが目的じゃねぇんだ……海に還せばいいだろ?」

「しかし………」

「気の引き締まる戦だった……皆をゆっくり休ませろよ」

「はっ………」




小十郎は気紛れな主君に何を言っても無駄だと部屋を後にした。





政宗は月明かりの下、1人勝利の盃を空けていた。












「う………」




元親は布団の上で繋がっている首に触れた。


「生かされたか……」




その後に手当てのされた腹の傷を撫で、命の礼をしようと起き上がった。












──────

盃の酒には月が映り込んでいる。



政宗はあまりに月が綺麗なので縁側で酌をしていた。


廊下を歩く足音が聞こえる。


武人ではない歩き方………



「よぉ、陸では良く眠れねぇのか?」

「……救われちまったなぁ………」



元親は政宗の横に腰を下ろした。



「呑むか?」

「盃を交わすってのは意味があんのかい?」

「月が綺麗………それ以外に理由はねぇだろ」

「違いねぇ…………」



政宗から盃を受け取った。




「……竜の爪の切れ味はすげぇな」

「Ha!当然だろ!………奪えなくて心残りか?」

「まぁな〜………宝を前にして手に出来ないのは非力を痛感するぜ」

「ククッ……」




政宗は悪戯な笑みを浮かべた。



「綺麗だ────」




視線が交差した。





自身にない瞳が己を捉えている。







奥州へ来る前、甲斐の虎若子が言っていた言葉を思い出した。




『独眼竜殿は腕が立ち、気高く、聡明で……美しい──』



…………と。





(フッ………美しいとはふざけた台詞を吐きやがると思ったが、まぁ今なら分かるぜ……)



「何顔見て笑ってんだよ」

「いや悪ぃ……なぁ………俺はよぉ、手ぶらじゃ帰れねぇんだよ……」



元親は盃を置いて政宗の髪に手を伸ばした。


月明かりに照らされてさらりと髪が流れた。



「竜を喰らいたいんだがよぉ………」

「海賊は了承を得てから奪うものか?」

「いや…………力ずくだ」




政宗の妖艶な笑みに、元親も釣られて笑った。





元親は政宗の首筋に唇を当て、そのまま押し倒して着物の前を開いた。


月夜に白い肌が浮かび上がる。





「Ah〜?いきなりなのかよ……」

「いや……品定めだよ……ちゃんと骨の髄までしゃぶり尽くしてやるからよ」

「ククッ………後悔するなよ……」












───────

「アッ………ん、アァッ!」



政宗の感度はとても良い。


男に蹂躙されることに抵抗はないようで、快楽に没頭して喘ぎ声を漏らし続けていた。



「あっ……そこっ!んっ!」



秘部は始めこそ異物の侵入に痛みを伴ったが、優しく解きほぐせば指二本など簡単に受け入れて、粘膜で包み込んでいた。



「アァッ!元親!もっとぉ!」




せがまれて元親は指の動きを速め、中を乱暴にかき混ぜるように前立腺を刺激した。


クチュクチュと卑猥な水音が響く中………




「ん、アァッ───」




政宗は白濁を吐き出した。




「あぁ………すげ………気持ちい……ぃ」



体を痙攣させながらうっとりと余韻に浸る政宗を見て、元親は生唾を飲み込んだ。




「おい……俺はもう辛抱出来ねぇぜ」

「クッ………まだ骨の髄までしゃぶられてねぇよ?」

「あぁ〜……!後悔した!こんな据え膳我慢出来るか!」



政宗の言葉が身に染み、元親は既に暴発寸前に反り返った自身を政宗の中に捩じ込んだ。



「ヤッ!あぁっ!」


がむしゃらに腰を打ち付けられて政宗の足はガクガクとしていた。


「くっ……ぅ……」



一度達して敏感になっている体は、雁首が前立腺を掠める度に痙攣し、元親を締め付けた。



「竜の味は……美味すぎだ!政宗!中に………出すぜっ」

「あっ!あ、んッ!」




中にドクドクと吐き出される衝撃に、政宗は二度目の射精をした。



「ハァ……ハァ……」



月を背にしている元親の銀髪は光を受けて透けるように輝いていた。



「綺麗だ─────」




政宗の呟きに1つしかない互いの瞳が交差する………




「鬼に喰われるのは悪くねぇ…………」








月明かりの下、喘ぎ声と水音がいやらしく響いた────











××××××××××××××

ちょっと頑張ってみました(汗)

似た者同士ならエロくないと……と思いましてね。

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あきゅろす。
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