戦国
残った爪痕(*佐×幸→政)
※『ヤルかヤラれるか』に続いている感じ。
最近、旦那の様子がおかしい……………
独眼竜と仕合った後から何だか上の空。
うちの旦那が足元フラフラになるくらいだから、やっぱり噂通りに強者だったんだろうね。
きっとうちの大将以外に自分を打ち負かせる人物がいて驚いたんだろうな〜………
って、俺様思いたいんだけど……
何であんなに熱っぽい目を空に向けるんだろ?
えぇ〜……?恋でもしちゃったのかな〜?
………なんて、やめてよね!!
俺様、色恋の面倒なんてみたくないよ!
よりによって相手は一国の主!?
冗談じゃないっての〜………
「────助…………佐助はおらぬか?」
こんな時に呼ばれちゃって………神様、面倒事じゃありませんように!
佐助は木の上で頭を悩ませていたが、呼び声を聞いて姿を消した。
「はいよっと、旦那どうしたの?」
「佐助…………」
幸村は自室で正座をし目を閉じていた。
しかし、佐助の姿を確認した途端に眉を寄せて切なげな顔をした。
「佐助………」
「ん?」
(あぁ〜………聞きたくないよ〜)
「某………病なのかもしれん……」
「は?」
「体の奥が……こう……苦しくて………熱が引かず……」
幸村は腰をモゾモゾとさせながら佐助に打ち明けた。
(神様の馬鹿──────ッ)
佐助は目の前が真っ暗になるような気がした。
(旦那も男だったよ………)
「佐助……某、どうすれば良いのだろうか?このままでは鍛練にも身が入らず、お館様の役に立てぬでござる!!」
「あぁ〜……まぁ落ち着いて」
佐助は幸村に装束を捕まれ、今にも泣きそうな顔で哀願され逃げられずにいた。
(俺様、覚悟決めちゃう??旦那の教育係として責任持たなきゃ駄目かなぁ〜………)
「佐助……某は迷惑を掛ける前に自決すべきなのか?」
「ちょっ!!何でそう飛躍するのさ!」
「ではどうすれば良いのだ!?」
「あぁ〜………もぉ………教えてあげるよ」
「佐助ぇ!!」
佐助は主人の訴えに負けて手袋を外した。
「旦那………いい?」
「お!?佐助!」
「楽になる方法………」
「アッ!」
佐助は着物の合わせ目から手を入れて下帯をずらした。
「あ!」
「苦しい時はここをね……こう擦るの……」
「ん!佐助!……あぅ!」
「どう?………気持ち良くなってきた?」
「アッ!あぁ!」
幸村は佐助の装束を掴みながら手淫で与えられる快感を耐えていた。
「ほら……我慢しないで出しちゃいなって」
「ふ、ぅ………ん!!」
佐助の手は幸村の白濁した精液で汚れた。
「ハァハァ………」
「どう?楽になった?」
「………」
佐助は手拭いを取り出したが、幸村は頭を左右に振ったので思わず落としてしまった。
「………はい!?」
「佐助の手は気持ち良いが、某……もっと奥の方が……吐き出すだけでは足りぬのだ」
「─────」
佐助はあまりの告白に卒倒してしまった。
「佐助………某、自分でもしたが……疼きが……」
佐助は未だ起き上がることが出来なかった。
「佐助……その……」
「だ、旦那!?」
幸村は倒れ込む佐助に覆い被さった。
「佐助……」
欲に火がついてしまったようだ。
潤んだ瞳で佐助を見下ろしていた。
(駄目だよ…………旦那……そんな目で俺様を見ないで………)
「佐助………某を……───」
────────
「んっ!ハッ!あぁ!」
「ハァ……ハァ……」
幸村は足を広げ佐助を受け入れている。
(旦那……どうして良い所を知ってるの?)
佐助は幸村が自分で腰を動かすことに疑問を感じた。
(何で………旦那……何で後ろが疼くの………男を知らなきゃ欲しがれないでしょ…………)
「───────ッ!」
佐助は一つの仮説が頭に浮かんだ。
「アァッ……!んあっ!」
佐助は幸村の肩口に顔を埋めて耳元でそっと囁いた。
「どうだ……気持ちいいだろ………幸村?」
「あぁ……政…むね……ど…の……」
政宗の声色を真似た囁きに幸村は中を締め付けた。
(当たり──────)
「アァッ!!」
幸村は達するのと同時に意識を手放していた。
欲求不満で夜も満足に眠れていなかったのだろう。
目尻から涙が零れる上気した顔は、満たされた安堵の表情をしていた………
───────
…………うちの旦那に手を出してくれちゃって………
参っちゃうなぁ〜…………
ちょっとお仕置きに奥州まで行ってもいいかなぁ〜?
でも……………
いくら奥手な旦那が相手だったとはいえ、あんなに骨抜きにしちゃうなんて………
竜の毒牙はどんなもんなのかな?
「伊達………政宗…………」
偶然にも冑の前立てと同じような三日月を見つめながら佐助は唇を無意識に舐めていた。
××××××××××××××
下の世話までしちゃう忍って………
無知な主を教育するのもお仕事です。
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