戦国
繋いだ心と体(*佐×政)
※あま〜いよ?










月夜に忍ぶ影一つ───








「竜の旦那………」





音もなく部屋に降り立つと、部屋の主は目を閉じて布団の上に胡座をかいていた。




「会いたかったよ………」



声を掛けると、うっすらと左目が開いて侵入者の姿を確認した。





「Me too………」








一国の主君と同盟国側の忍。





身分の違い故に会うこともままならない間柄なのだが、



埋めようのない障害があるからこそ、二人はお互いを求め合った。







そして、誰に気遣うこともない夜中の逢瀬に気持ちは高まるばかりだった。








二人は薄暗い部屋の中で甘い口づけをした。






政宗は腕を佐助の首に回し、

佐助は政宗の髪を撫でながらそっと上体を倒した。







唇の角度を何度も変えながら口付ける………



これから始まる事を燃え上がらせるように………












佐助は着物の合わせ目から手を入れて胸の突起に触れた。




「んっ………」




政宗はひんやりとした指先にビクッとして、鼻にかかった声が出た。






チュクッ……




「あっ……んっ」




耳に舌が這い、耳朶を甘噛みされて声が出てしまう。


「んっ………」





佐助の口付けは止まらない。



耳から首筋、鎖骨、胸板、乳首………



体に口付けしながら、唇に戻って口を塞いだり………





手は優しく愛撫を続ける。


体が反応した所は往復するように細い指先が触れてくる。




猛ってきた中心には触らぬように焦らしていた。




「早く………」



政宗は潤んだ瞳で睨み付け、腰を擦り寄せた。





「ここ……?」

「アッ!」

「我慢できなくて濡れちゃってるね……」




佐助は竿を握り、先走りの溢れる先端を指で弄った。






「あっ………佐助ッ」

「なぁに?」




自分の装束をぎゅっと掴む政宗が愛しくて、柔らかい声が出た。







「早く……」




政宗は絞るように声を出した。




「早く……お前が欲しいっ」

「うん……いいよ……待ってね」






佐助は懐から小さな薬袋を取り出した。





クチッ──




「痛っ」

「あ、ごめんね」




佐助は潤滑剤を政宗の秘腔に塗り、侵入を拒む筋肉を解かした。







クチュ、クチュ……






「痛くない?」

「ん……」





政宗は強張りを緩和するために大きく息をしていた。





佐助は口付けを繰り返しながら、掻き回すように指を動かし中を潤わせた。






「ん……」





目を閉じている政宗の頬は朱に染まっている。



収縮をして指に絡み付く粘膜からも、快感が高まっているのは明らかだった。








「平気………」




うっすらと目を開け呟いた。






「うん…………」




佐助は素早く自身を掴み出した。




「いい?」

「ん………」





ひくつく入り口に硬くなった肉が当てられた。






「アッ!いっ……」

「ごめんね」




佐助は腰をゆっくりと奥に進めた。




「あ、んっ!」





半分ほど挿入して腰を戻しし、また奥へ……と繰り返した。





「も……いいから……全部……」

「いいの?」

「ん………アァッ!」





佐助は慣らすように遠慮をしていたのだが、根元まで突き刺した。




「平気?」

「ん………佐助………」





しっかり密着するように抱き合い、口付けをした。







甘い甘い恋人達の夜伽………










だが────







(………おかしい………)




佐助は自分の下に組み伏せられている政宗に疑問を抱いた。




「アッ……んっ!」





(あまりに可愛くて理性が飛びそうになったけど、よーく考えればおかしいよね……)





甘えるように佐助をねだり、大人しくされるがままで、素直に喘ぎ声を上げている。





(何だろ………?)




いつもの罵倒は?不敵な笑みは?挑発するような視線は?






「!?」





引っ掛かりを感じいると、佐助は人の気配を感じて身構えようとした。





「───ぅわっ!」





佐助は政宗に足を腰に絡まされて身動きが取れなかった。







「ちょっ!旦那!?」





政宗は焦る佐助と対称的に、何か企んでいるような含み笑いをした。





「ククッ………」

「旦那!!」






近づいてきた気配は部屋の襖を開けた。








「ッ!?」





佐助は腕と足で動きを封じられた中、顔だけを襖の方へ向けた。







「あぁ〜ん?これまた絶景だなぁ〜」





声の主は暗闇でも栄える銀髪を揺らしながら部屋に入り込んできた。






「長曾我部元親───!?」











×××××××××××××××
続きます(笑)


嫌いじゃないんだけど、甘い甘いサスダテに恥ずかしかったぁ……
次に繋げる罠なのでした。

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あきゅろす。
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