log
日記ログ(ゴーイエ)
(空、暗い)
夕立が止んで潤んだ空気が肌にまとわりついてはなれない。
当たり前だけど暗く重たい雲に覆われた空は灰色で、鈍く光を洩らした太陽はその姿を見せてはいない。
(どこに、いるの…?)
目を閉じればまだ思い描けるあの時きっと戻ると笑って手を降ったあなたの。
(あと、いちにち)
七日、十日、数える指が足りなくなってからは青いバツ印で埋まったカレンダーがもうみっつめになる。
それでもあといちにち待てばきっと、という想いにすがるようにあなたに焦がれつづけているのは多分。
(離すつもりなら、はじめから繋がないで)
あなたと繋いだ手の温もりを忘れたくない僕がいるから。
***
どこかにふらりと旅に出てしまったゴールドを三年間待ち続けてそれでも忘れられないイエロー。な感じを出したくて。
日記に掲載した時は
『離すつもりなら繋がないで』というタイトルがついてました。
なんとなく伊勢物語の『梓弓』をベースに書いてました。
[↑][↓]
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!