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地平が織り成す夢物語
そこに貴方がいるから。(盗賊冬)



「…名前…」


甘えたような彼の声が背後から聞こえた。

ふわり、というよりはぎゅ、としっかり抱き締められる。


「イヴェール…?」

「……名前、好きだ」

「…知ってるよ」


私の首に腕を巻きつけて、右手が左の頬をなぜてくる。


「……愛想ないな」

「そんなことない。」

「ならもっと可愛いげのある反応できねぇのか?」

「…自分の彼女に普通そういうこと言うかしら?」


少し面白くないけど、そんなのも彼とのコミュニケーションの内。


「……なんて冗談よ。大好き。」

「当たり前だ。お前は俺だけ愛してればいい」

「ほかの人になびくなんてあるはずないでしょう?」


振り向いて微笑んだら、イヴェールはまた力を込めて抱きしめてきた。


「…どうしてこんなに愛しいんだろうな。」

「…さあ、…どうしてかしらね?」



笑う彼の吐息が、
くすぐったく
頬を掠めた。


背中に感じる
その温もりは、
貴方と私が
愛し合っているという証拠。









貴方がそこに、
いるから。  
 
(ただそれだけで、貴方を愛さずにはいられなくなる。)
 
 
 
 
10*02*25
 
◇◆◇◆◇◆
 
なんか最近日本語を見失う。



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あきゅろす。
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