地平が織り成す夢物語
瞳に映して。(紫狼)
愛しい人は、そこにいるのに。
切ないのは、どうして?
……その理由はきっと、彼が私に向ける愛が、本物じゃないから。
…ミーシャ…
彼はいつだったか、寝言でそう呟いた。
彼の双子の妹の事は、幾度か聞いた。
…そしたらその後、彼が私を彼女に重ねているんじゃないのかと思った。
…ミーシャ…
どうしようもない感情が、込み上げる。
…ミーシャ…
貴方の目に映る私は、どんな顔をしているの?
……エレフ………
「……名前…?」
「……エレフ…?」
「…どうした、ぼーっとして…」
「………なんでもない…」
私は、誰の代わりでもない。
私が私として貴方の瞳に映る日は、来るのでしょうか。
……エレフ…
09*12*22
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