地平が織り成す夢物語
ずっと傍に(獅子)
扉の閉まる音が聞こえた。
それに続く足音も。
その主は分かっている。
「……名前」
名前を呼ぶと、私に近付いていた足音がぴたりと止んだ。
「……ごめんなさい、起こしちゃった?」
「いや。はじめから寝てすらいないよ。」
「…そっか」
足音が再開した。
それは直ぐに私のいるベッドへ到達し、名前が私の顔を覗き込む。
「…一緒に寝てもいい、かな?」
「ああ。おいで。」
もそもそと布団の中に入ってくる名前を、抱き締めるように引き寄せる。
名前はそのまま私の胸に顔を寄せて、ぴたりとくっついてくる。
「……恐い夢でも見たのか?」
「…うん…………ねえ、レオン」
「……なんだ?」
ずっと傍にいてくれる…?
(もちろん。ずっと、一緒にいるよ。)
(……レオン、愛してる)
09*12*15
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