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小説
クリスマスツリー・ストーリー()

「バブ、サンタさんが乗っているのがいい!」
「じゃあ、私はお家が乗っているの貰うね。」

バブとジェミマがそう催促すると、ジェニエニドッツは、はいはいと言いながら二人が望んでいるチョコレート細工が乗っている部分を二人に渡す。
少女達の歓声を聞きながら、ジェニーはミストの方を向く。

「ミストはどれがいい?」
楽しそうに聞くジェニーの表情を見つめながら、ミストは少しはにかんで答える。

「クリスマスツリーが乗っているのがいいな!」

はいはい、ツリーね。とジェニーはまた嬉しそうにチョコで作られた小さなツリーが乗っている部分をミストに渡した。

ツリーにはちゃんと星が乗っていて、円錐形の部分にはチョコペンシルでリースや飾りがあしらわれていて、ジェニーの芸の細かさを伝えていた。

「やっぱりおばさんは凄いな、このツリーにしろサンタや家も上手だよ。」
「おやおや、本当にミストは誉め上手だねぇ。」

がしがしと頭を撫でてくるジェニーに苦笑いしつつも「本当だよ。」とミストが続けると彼女は悪戯っ子の様な笑顔をその顔に浮かべた。

「ケーキはね、味は勿論大切だけど、見た目も大事なのよ。特にクリスマスケーキはクリスマスの為の特別な物だと分からせなければいのよ。」

ジェニーの言葉に納得したミストは少し頷くと、 ケーキの中に埋もれていた幹の部分を露にするかの様にフォークでチョコレート細工のクリスマスツリーを口元まで持ち上げてかじった。

ふんわりとチョコレート独自の優しい味が口内に広がり、クリスマスの幸せを伝えていた。





――――――――――――
ケーキの上のクリスマスツリー。

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あきゅろす。
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