小説 クリスマスイルミネーション(スキンブル※オリキャラ注意) 「サンタさん!次の街に入りますよ!」 揺れる汽車の中、スキンブルは満面の笑みで青年―新米サンタの膝の上に乗っかった。 誰しもがゆったりと過ごしたいはずのクリスマス。 この日も鉄道猫は忙しく立ち回っていた。 クリスマスに忙しいのは自分だけでいいのに…。 若きサンタは労うかの様にその背を撫でる。 「あ、サンタさん、もうすぐですよ!」 「…もうすぐって?」 青年サンタが首を傾げると、車内が真っ暗になった。 「こ、これは!?」 「窓を見て下さい。」 慌てるサンタはスキンブルに促されるまま、窓の外を見た。 車窓の外には街が見えていた。 中央には大きなクリスマスツリーがそびえ立ち、電飾で覆われている。 勿論、ツリーだけではなく、周りの建物にも電飾や光輝く置物が置かれていた。 その様子は、街全体が光に包まれている様で、とても華やかだった。 そして、明かりを落とした車内では街からの光が射し込んで来て、より幻想的に見せていた。 「車掌からのプレゼントです。」 スキンブルは嬉しそうに言った。 「いいプレゼントですよね。サンタさんもそう思うでしょう?」 サンタはスキンブルに微笑み返した。 「うん、素敵だね。」 車掌からの粋なプレゼントに、一匹と一人はうっとりと見とれる。 街の光は、まるで幸せの象徴に見えた。 他のジャンルと同じ設定。 若きサンタさん、今度はスキンブルと一緒です。 [*前へ][次へ#] |